死の商人
未環
第0話*モノローグ
”君は『死の商人』に悪いイメージを持っているんじゃないかい?”
”『死の商人』という言葉は蔑称だから、当然かもしれないけれどね。”
”ただ、この物語に出てくる『死の商人』たちに限らず、悪人は悪事しか働かないという訳では無いということを理解して欲しい。”
”『死の商人』を血も涙もないという人は少なくないけれど、彼らだって人間だ。”
”私は、性善説も性悪説も信じていない。”
”人間は悪人にも善人にもなりうる。人間は人間である限り無限の可能性を秘めている。”
”悪だけで構成された人間なんて居ないし、善のみで構成された人間も居ない。”
”だからこそ人間はおもしろい。”
”すくなくとも、私はそう思っている。”
”……話が逸れたね。”
”私が最初に語るのは、『死の商人』の一人であり、物語の中心である人物が善い行いをする話だよ。”
”勿論、善意からではなく、打算によるものだったけど。”
”しかし、そこには義憤も原動力としてあったと私は確信しているんだ。”
”……私の所感はここまでにして、君に物語を語ろう。”
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