僕はキミの青春ヒーロー
よなが月
第0話 僕のハジマリ
―人はみんな、何処かで必ず
「おとうさん……おかあさん……!」
―僕がそれを味わったのは、今から10年前……街の至る所で連続して火災が起きた時の事だった。僕はこの時、目の前で大切なものが全てが消えていくのを見てる事しか出来なかった。ただひたすら……そんな自分への悔しさと、二度と戻ってこないという寂しさと……この状況を作ったかもしれない人への怒りで、大粒の涙を零し続けた。でも……
『何をやっている……それ以上は……』
「出来ません!まだこの中で必死に生きようとしている命が……子供がいるんですよ!」
『しかし、これ以上の救助活動は我々としては認められない!それでお前が殉職となっては話にならん……退けぇっ、これは命令だ!』
「お断りします……俺は目の前で命の炎が尽きる瞬間を見たくない……ましてやこれからの未来を作っていく可能性の種を……こんな事で潰すなんて……出来るかぁ!」
―本当なら怖かったはずだ。あちこち炎だらけで、足元だってきっと歩けるなんて状態じゃなかったかもしれない……それでも僕の泣き声を聞いて、自分が死ぬかもしれないって分かってても、助けに来てくれる人がいたんだ。
「もう大丈夫だ……俺が来たからには、君を死なせはしない。お父さんやお母さんはもう助けてあげられない……でも、きっとお父さん達は……君に
「みらいを……たくす?」
「さ、俺にしっかり掴まれ……君の親御さん達の願いの為にも……まずはここから脱出だ!」
―その日、僕は全てを失った。本当に寂しくて、辛くて……悔しかった。でも、あの消防士さんの励ましと必死の救助があったからこそ、僕は今を生きていられる。
そしてその時僕は決意した……大好きなこの街を守る……ヒーローになるって。
僕はキミの青春ヒーロー よなが月 @yonaga0918
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