第2話 振袖を自分で着た話

振袖を自分で着て成人式に行った話。


着物を着る飲食店のアルバイトをしていた。本来、研修期間は二部式着物からスタートなのだが、運良くオープニングだったので初っ端から着物が着れた。手取り足取り着付けを教わり、4日目には同期も一人で着られるようになっていた。週3くらいで着物を着る日々、否応なく上達する。


20歳、自分で振袖を着ちゃおうと思い立った。ちょっと袖が長い着物だろいけるいける、と。結果、いけた。ちょっと袖が長い着物に、ちょっと長い帯を派手に結んだだけ。着物と帯以外の道具はバイトで買わされたものがある、装飾品は面倒なのでナシ、本場の着物の時代にゃそんなもの無い。たぶん。



余談だけど、私は、自分の知らない事を知っている人を見るとすごい人に見え、その「知らない事」は自分にはできないくらいすごい事なのかも?と思ってしまう。これは本能のようなものでどうしようもないのだと思う。振袖レンタル屋は、これをうまく使用している。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る