僕と彼女のいいわけ
速水すい
僕と彼女のいいわけ
彼女と付き合って早一年、特に言い合う訳でもなくて穏やかである。
少し浮かれ気味な颯人は、今日も学校の昼ご飯を共にする。
しかし、それは画面越しである。
SNSで知り合った彼女は、同じ高校一年生で趣味も噛み合い意気投合した。
夜通し通話して翌朝寝不足と言うことはよくあった。けど、それはそれで嬉しかった。
そんな感じで一年過ぎていた。
不安な要素があれば、喧嘩なんてよくあり。
彼女の気持ちを理解している、けど、会話しない時間があったりしてすれ違う。
不器用な俺は好きだとしても、その気持ちが彼女に伝わってるか不安である。
そんなある日、彼女は異性と会話のやり取りを見ていた。
俺は束縛したくない方だった、相手に嫌なことをしたくない気持ちが強かった。
けど、ヤキモチを妬いてしまう。
彼女に気を引こうとあれこれする。
しかし、それは空回りしてしまう。
上手く伝わらない、結果的に喧嘩してしまう。
楽しい時間はやがてつまらない時間に変わる。
俺は苦しんだ、どうして伝わらないのか。
もどかしい気持ちだけが、彼女を傷つけてしまう。
全部俺が悪いのに、彼女は自分が悪いという。そんなんじゃないんだ、互いに悪いんだっと送信して既読無視。
俺は人から愛された事がない、だから、愛するやり方が分からなかった。
そんな感じで半年経過、会話もしなくなった。いいわけと理屈ばっか言ってたツケがきたのだ。
久々にひょっこりメッセージ、距離が離れてたおかげか楽しかった。
だが、彼女の口から切り出された
好きでもない男と付き合うことにしたっと。
衝撃であった、その後は復縁したかった俺は捻れ捻れな皮肉な言い方になる。
本当は違うんだけど、止まらなかった。
彼女も彼女で言い分があったが、内容はいいわけである。
寂しかったと会いたかったは本音だろう。
だから君を振ると私と君は合わないはいいわけだだった。
こうして俺達は別れたんだ。
僕と彼女のいいわけ 速水すい @zerosekai
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます