第17話 ミニスカートと白馬の馬車


「リタ…ミニスカートを履くなんて久しぶりじゃない? どうしたの?」


「それってリタの勝負服じゃ無いのか?」


「最近、リヒトって色々頑張ってくれているじゃない…それに私の事、好きみたいだし…少しはね」


「そう言われてみたらそうね、そう言えば今日は豪華な夕食を食べに行くんだっけ、私も少し位お洒落した方が良いかな」


「…」


「言われてみたらそうだな、うん少しはお洒落してみるかな?」


「二人は無理してお洒落なんてしなくて良いんじゃないかな? 充分綺麗だし…ちょっと豪華なご飯なら普段着で良いんじゃない」


大体、マリアはスレンダー系でスタイルが良いし、エルザは胸が大きいんだから…そのままで良いよ。


私の自慢は『この足しかない』から折角ミニスカート履くんだからね。


「それもそうね、幾ら豪華って言ってもそこ迄畏まる必要は無いか」


「それじゃ、なんでリタは、そんなにお洒落な恰好をしようとしているのかな?」


そう、聞いてくるよね。


「そうね、ほら、さっきも言ったけど? 最近リヒトかなり頑張ってくれているから…そう、これはね、そうご褒美よ! ご褒美! 私の事、可愛くて綺麗なんて言われたら、少しくらいはね…その、ねね」


「そう言えば、リヒト顔を赤くしながら言っていたわね。言われてみれば幼馴染だし『世界一の美少女に見える』とまで言われたら、恋愛は無理でも、そうね、うん決めた私もお洒落して見ようかな」


「確かに男女で飯を食うんだ、恋人で無くても少しは着飾るな…リタありがとう…」


「…どう致しまして」


失敗した…もっと時間が近くなってから用意するんだったよ。


2人も着飾るなら…意味ないじゃん。


◆◆◆


「お待たせ、皆!」


「え~とリヒトこれなに?」


「凄い馬車…白馬に白塗りの馬車なんて、まるで貴族みたい」


「どうしたんだ、これ」


「今日は豪華な食事をするって言っただろう?折角だから御者事借りてきたんだ、なかなか良いだろう?」


俺が御者をしても良いが、それだと話が出来ないから御者も手配した。


これから行く所はこれ位しても可笑しくないからな。


「それじゃ、手を出して…」


「「「はい」」


おずおずとリタが手を出してきた。

俺はその手を優しく掴み馬車へとエスコートした。


マリアもエルザにも同じように手を貸して馬車にエスコートした。


「それじゃお願い致します」


「はい」


馬車は静かに走り始める。


「それで、リヒトこんな凄い馬車に乗って何処に行くのかな?」


「本当に何処に行く気なの…こんな凄い馬車に乗っていく場所なんて、思いつかないよ」


「遠くに行くのか?」


「そう、遠くでも無いかな? これから行くのは王国ホテルだよ、豪華なディナーと言えば此処だろう。偶にはコースで食べよう」


「あの…王国ホテルと言えばこの国で一番高価なホテルじゃない、それにディナーは元宮廷料理人が作るっていう話じゃなかった」


「確か、予約は3か月待ちって聞いていた気がするけど…」


「揶揄っているんだよな、流石にこれは無い」


確かに普通は3か月どころか6か月待ちの状態だ。


これは例え大貴族でも例外ではなく待たされる。


だが、俺には『そんなの関係ない』


だって俺は『勇者パーティ』で食事をするのは『聖女』『賢者』『剣聖』なんだから…


まぁ、最初はかなりグズっていたが、通信水晶越しにロマーニ教皇と変わったら一発だった。


勇者>>>>>>>聖女位差はあるが『聖女』だって教会は好きなんだ。


教皇に『聖女様が食事出来ないホテルなら、関係者は全員破門するかも知れませんね』と言われ、震えながら俺に『何時でも使って下さい』

と青ざめて言って来た。


王ですら逆らえない教皇に怒られたら…こうなるよな。


「それなら、一生懸命頼んだんだよ…そうしたら特別に良いってさぁ…今日は食事を堪能しよう」


「本当に? 本当に王国ホテルで食事が出来るの?」


「さすがリヒト、本様に凄いね! どうもありがとう、まさか王国ホテルで食事ができるなんて思わなかったよ」


「すごいな…本当に凄い」


「あははっ、褒めるのは食事が終わってからにしてよ…まだ馬車の中なんだから」


食べる前からこんなに喜んでくれるなら、無理して良かった。


◆◆◆


「いらっしゃいませ、聖女マリア様、賢者リタ様、剣聖エルザ様にリヒト様」


「リリリ…リヒトこれ?!なに…ねぇどうしたらこうなるの」


「リヒト本当に凄いね、これもサプライズなのかな?」


「これは凄いな…壮観だ」

脅しすぎたのかも知れない。


オーナーを含む職員40人位跪いて待っていた。


だが、此処で怖気づいたら折角のサプライズが無駄になる。


「確かに少し驚いたけど…これ位当たり前だよ! だって3人はどんな王女様より綺麗な俺の自慢の幼馴染なのだから! さぁ行こう!」


「「「リヒト」」」


気のせいか3人の頬が少し赤くなった様に見える。


こんな顔が見れるからサプライズは止められない。





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