第7話 サプライズ ガールズSIDE


「おい、俺とマリア達で随分な差じゃ無いか? 俺の方の風呂は只の風呂だったぞ」


「バラ風呂は女の子が好む物だけど、ガイアも入りたかった」


三人に『様』をつけないで欲しいと言われた事を話したら、ガイアからもつけなくて良いと言われた。


「いや、そう言う訳じゃ無いが、差をつけすぎだろうが!」


これも想定内だ。


「ガイアにはガイア用のサプライズがあるんだ…まぁ今日は悪いが三人との逢瀬は止めて欲しい」


「お前、まさか俺達を引き裂こうとか考えてないよな?」


ガイア…自分からハーレムパーティと言うのを認めたよ。


「ないない、今日は彼女達三人にもサプライズを仕掛けているし、ガイアにもサプライズを用意しているから楽しみにしていてくれ」


「おいおい、どんなサプライズだよ…三人との時間をやめてまでの事か? 詰まらなかったら許さないぞ」


顔は笑っているが、なんだか引き攣っている。


これ、面白く無かったら本当にキレる奴だ。


「まぁ任せておけ」


根拠は無いが恐らくは大丈夫だ。


◆◆ガールズSIDE◆◆


「今日はガイアに会えないんだ…まったく」


「リヒトは何を考えているのかな? まさか邪魔しようとしているのかな?」


「まさか違うだろう…サプライズと言っていたぞ」


リヒトは随分と変わってしまった気がするわ。


一体どうしてしまったのか解らないわね。


こんなリヒトはリタもエルザも知らないと言うし、私も訳が解らない。


こんなリヒト見た事無いわ。


あの追放騒動…随分とショックを受けていた気がするわね。


あの瞬間、倒れた位だもの確かにショックを受けたのだと思う。


あれでなんで一緒に居たいのかな…同じ事を私がされたら、きっとキレるわよ。


「トントントン」


ドアがノックされた…こんな遅い時間に誰かしら。


「はーい」


リタが警戒もしないでドアを開けてしまった。


まぁ、この面子じゃ、誰が来ても撃退できるけど少しは警戒して欲しいわ。


「リヒト様に依頼を受け、エステをしにきました」


「「「エステ?」」」


「はい、リヒト様から三人のエステ、まぁ美容コースの施術を頼まれてきました。お金はもう頂いていますのでご安心下さい」


「あの、それはどう言う物なのですか?」


エステ? エステって何?


「はい、脱毛から美肌など色々ありますよ…後は痩身も、簡単に言うなら美しくなる施術をします。王族や貴族の方にも人気があるんですよ」


「それを私達にしてくれるの?」


「はい」


「それをリヒトが頼んで居たのか? そうかこれがサプライズなんだな…マリア、リタ、なに疑っていたんだよ」


「これがそうなのね」


「だけど、リヒトどうしたんだろう? まぁ良いや」


リヒトから『三人が望む事を全部』と言われていたようで、体を温めて蒸すような物や顔にハリを与える美顔まで3時間近く色々な施術をして貰った。


「嘘、肌がプルプルしている、凄いわこれ」


「私も目の下の隈が無くなって、若返った様な気がするよ」


「信じられないな。肌もそうだけど、体の疲れも気のせいか取れた気がするな」


随分とリヒトは色々してくれるようになったし、凄く気が利くようになった気がするけど…リヒトは一体何をしたいの?


追放しようとしたのに…どうして…


こんなリヒトを私は知らないわ。


リヒトには私達が知らない面が結構あるのかな。


まるで別人みたいに私には思えるわ。







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