アンラッキー7

なつめオオカミ

第1話 不運

久方ぶりにスロットを引いた。

中々当たりが出ずに気が付いたら手持ちの殆どを使ってしまっていた。

そろそろ家内に怒られると思い最後のつもりでボタンを押す。

出たのは777大当たりだ。

最後でこれが出たことに満足し、景品と交換して店を出た。

向かった先はコンビニだ。丁度タバコが切れていた。コンビニに入り早速買おうとすると財布の中に現金がほぼないことに気付く先刻使ってしまった事を忘れていた。

はぁとそっと溜息を付きコンビニを出た。

このご時世でマスク着用がほぼ義務付けられているのが幸いだった。

コンビニを出て家に向かう途中公園によった。

喉が乾いたからだ金も無いし丁度いいだろう。

公園に入ると案の定、人独り居ない。休日とはいえ昼間でも暗く周りを木々に囲まれたこの公園は人気が無いのだ。

水を飲み等を潤した為サッサと公園から離れる。

しかし公園から出る途中で誰かが吐いたガムを踏んでしまった。

今日はついてないなと思いながら足を地面に擦り付けるガムを取ろうとする。

中々取れずにイラッとしているとポチャっと音がして形であれを見ると鳥なフンがついていた。

本当に今日はとことんついていない。

舌打ちをしながら取ることを諦めて帰路につく。

道中ではこれといった不運は起きなかった。

残るとしたら家で家内から小言を言われるくらいだろうか?

そう思っているともうすぐで家だ。

時間を見るともうすぐ夕時で我が家でも夕食が用意されていることだろう。

少し気分が上がって玄関を開ける。

ただいまと言うといつもは家内や子供のお帰りが聞けるはずだがどうも今日は聞こえない。

買い物にでも言っているのか?と思ったが靴はあった。

おかしいと思いながら台所にいくと…


血溜まりの中に家内だったものが倒れていた。



「…は?」

慌てて駆け寄り名前を呼ぶ。

反応がなく体は冷たい…


子供の存在を思い出しいるであろうリビングに行くと同じく血溜まりに子供がいた。


見るも無惨な姿に言葉を失っていると背後から衝撃が走る。腹を見ると服に血が滲んでいた。


後ろを見ると黒い影がある。

口に笑みを浮かべた真っ黒なソイツはニヤリと嫌な笑みを浮かべると手に持っていたナイフを首に突き立てて来た。




嗚呼…本当に今日はついてないな…

あの3つの7は運のなさの7か…

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