二十三日目 買い物①

「どうする?どっか先に行きたいとこある?」


「行きたいとこないし目的の璃子の服見に行こうよ。」


えっと服屋は…4Fか。最上階じゃん。


エスカレーターで上がり、目的の服屋に向かう。


「私、水着とか浴衣も見たいかな。」


「それは俺がついてって大丈夫な買い物?」


「ついて来ても来なくても変わんないでしょ。」


それももっともだ。


「あの……すみません。総合案内所へはどうやって行ったらいいですか?」


総合案内所か…。


「1階の真ん中ですね。ここからエスカレーターで降りてもらったすぐのところです。」


よく覚えてるなー。


「ありがとうございます。」


会話を再開する。


「にしてもなんであの人総合案内所へ行くのに4Fにいたんだろ。」


「さぁ、途中で行きたくなったんじゃない?」


「そんな場所じゃないと思うけどな。」


「ま、いいや買い物行こう。」


───────────────────────


『このショッピングモールは私が占拠しました。皆さんショッピングモールから出ないでください。』


と、放送が入ったのは、

璃子との買い物を済ませた矢先のことだった。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る