夜の海
@kyabetu_kun
第1話
夜の海に来た。
真っ暗で、ぼーっとしてると今にも波にさらわれてしまいそうだ。
昼間に来るときとは違って、色もなく、ものすごく恐ろしい。
砂浜で、恐怖に震えながら膝を抱えていると、遠くに大きな影が見えた。
クジラか何かと思ったが、両腕があるように見える。
ものすごく巨大な何かが海から顔を出していた。
僕は見ていけないものを見てしまった気がした。早くこの場から離れないといけないのに、中々体が動かない。
助けてくれ、と声を出そうとしたが出ない。巨大な何かは、腕を一振りした。
と同時に、地平線の彼方から大きな津波が押し寄せてくる。
まずい、本当にまずい、早く、早く動かないと。
しかし、どうしても体が石のように固まってしまっている。
その時、後ろをトラックが一台通りかかった。
それをきっかけに、勢いをつけて走り出すせた。振り返らず一目散に家に向かった。
まだ津波が来ている気がした。まだあの化物が僕を見ている気がした。
なんとか家について、急いでベットに潜り込んだ。
朝まで後5時間。僕は破裂しないように、ただただ震えて朝を待つ。
能無し、と僕を罵る声が聞こえた。
夜の海 @kyabetu_kun
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