アーカーシャチャンネル特別配信企画「KAC2023の執筆配信と、いいわけ」

アーカーシャチャンネル

その時、まさかのネタが閃いた

 唐突だが、小説サイトで配信が始まろうとしている。


 今回は、まさかの特別プログラム。ある意味で突発企画と言えるだろうか?


 そして、配信は始まろうとしている。



『皆さん、お待たせしました。アーカーシャチャンネルの管理人です』


 パソコンモニターの中から姿を見せたのは、ショートヘアにメガネ、若干巨乳なメイド服姿の女性。


 彼女こそがアーカーシャチャンネルの管理人だ。


『様々な時間、過去、未来、それこそ別次元……そうした様々なものに存在する時間の出来事、それらを観測するのがアーカーシャチャンネルです』


『――と言いたい所ですが、今回も特別プログラムなのでバッサリと』


『今回の配信は想定外のものなんですよ』


 いつもの定型文は割愛して配信が始まろうとしているのだが、彼女は何を配信するのだろう?


 口調も若干異なるような、と思われるが管理人本人なのは間違いない。



『今回観測したのは、コンテストの情報ですね。KACというカクヨムの短編コンテスト』


『気が付いてみると、これがラストのお題なんです。しかも、それが「いいわけ」というね』


『何を自分に書いてほしいのか、見当もつきません』


 まさかの無茶振りというようなお題を見て、さすがの管理人も頭を抱えた。


 管理人は今までも様々なお題をクリアしてきたのだが、それを踏まえても超難関だろう。


 この1個前が『アンラッキー7』で、こちらは偶発的に起きた出来事をネタにして何とか乗り越えている。


『これ、まさかのギブアップになるのでは?』


 まさかのお手上げ状態になりかけた、その時だった。管理人は、とある事を思いついたのである。


『そうか。このネタが思いつかない一連の配信を小説にすればいいのか』


 アーカーシャチャンネルは小説サイト上で活躍するブイチューバ―で、動画配信ではないことを逆手に取った様々な手法で配信を行っているのだ。


 今回のこの流れを、そのまま小説にすればOKなのではないか、と。



 その後、ある意味でも開き直ったような『いいわけ』が公開され、まさかの反響となったかどうかは、定かではない。


 こうしたピンチをチャンスに変えてしまうようなアーカーシャチャンネルの管理人は、一体何者なのか?


 これが後に『バズる』かどうかも不明な中、管理人は小説公開の準備をする。



『皆さんも、可能であればレッツVTuber、なのですよ』


 最後の台詞は元気よく、管理人らしくはないような表情を見せることもあった。短編コンテスト用の作品という形のはずだが、いつもの様式美は忘れない。


 今回の特別配信がきっかけで、アーカーシャチャンネルが話題になる事を信じよう。

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