第5話 魔法を使うヒカル
薬草採取を終えたヒカルは早速シスターモネの元に向かった。
「シスターモネ。魔法を使いたいんです。教えてくれませんか?」
「あらあらヒカル。今になってようやく魔法の重要性がわかったの?」
「はい。やっぱり魔法が使えた方が冒険者として有利だと思って。」
「そうね。わかったわ。丁度この後は時間があるから教えてあげるわ。」
「ありがとうございます。」
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「じゃあ早速教えるわね。前にも言ったとは思うけどその時の事は覚えてる?」
「いえ・・・」
「じゃあ始めからね。じゃあまず魔力を感じとる所からはじめましょうか?ヒカルは魔力を感じる事はできるかしら?」
「はい。おへその下あたりにあるヤツですよね?」
「そこは知ってたのね。そうよ。じゃあ後は簡単よ。魔力を意識して詠唱するの。そしたら勝手に発動するわ。」
「光れ。ライト!」
シスターモネの手が光った。
「これが生活魔法のライトの魔法よ。ヒカルもやって見て。あっ魔力を意識するのを忘れないで身体の中を魔力が動くからそれを感じるのよ。」
「光れ。ライト」
ヒカルが詠唱をすると、手の先がボンヤリとひかった。
「できた!」
それとともにミッションクリアの声が響いた。
ミッション『魔法を使え』を達成しました。報酬として成長補正極大を手に入れました。
(よし!クリアしたぞ。これで少しは希望が出た。)
その後ヒカルは、シスターモネから、水を出すウォーターの魔法を教わった。
「シスターモネ。魔法って詠唱しないと使えないんですか?」
「一応詠唱しなくても魔法を使う事はできるわ。こんな風にね。」
シスターモネは詠唱せずに指にライトの魔法を発動させた。
「すごい!どうやるんですか?」
「これは無詠唱っていう技術なの。詠唱した時におへその下から手に魔力が移動したのは感じたわよね?これを自分で魔力を移動させて魔法を発動させるのよ。ライトにはまだ早いわね。」
(たしかに・・・さっきから魔力を移動しようと頑張ってるけど全く動かないもんな・・・。)
「魔力が全然動きません。」
「そりゃそうよ。私だって無詠唱で魔法を使えるようになるのは随分苦労したのよ?すぐにできるものじゃないわ。毎日魔力操作の練習を頑張る事ね。」
(なるほど。この辺はラノベ知識と一緒だな。なら毎日地道に努力するしかないか。後は・・・)
「わかりました。それと今日他の冒険者が魔法で魔物を倒してたんですがああいった魔法はどうやって使うんですか?」
「属性魔法ね。そうね。さっきの生活魔法と違って属性魔法を使う為には適正が必要になるの。ライトはギルドに登録した時に自分の適正を教えてもらったと思うけど覚えてる?」
「確か・・・火属性だったと思います。」
(今は全部の属性に適正があるけど、それはまだ隠してた方がいいな。)
「ならヒカルは詠唱さえ覚えれば火魔法が使えると思うわ。」
「本当!?」
「ただし!今はまだ使っちゃダメよ!」
「どうしてですか?」
「ヒカルは今日初めて魔法を使ったでしょ。って事はあまりMPが無いわよね?」
「はい。MPは5でした。」
「さっきライトとウォーターの魔法を使ったから今のライトのMPは3になってるはずよ。」
ラッキーは自分のステータスを確認した。
(たしかにMPが3になってるな。と言うことは生活魔法は消費MPが1って事だな。今は使うなって事は、MPが少ないから発動しないのか?それともMPが0になると気絶するとかかな?)
「はい。MPが3になってました。」
「ちなみに初級魔法を使うにはMPが5ないと発動しないわ。それにMPがなくなると魔力欠乏で気絶するの。だから魔法を使う時はMPを気にしながら使わないといけないの。」
「そうなんですね。わかりました。ちなみにMPってどうすれば上がるんですか?」
「魔法を使ってれば少しずつ上がって行くわ。」
(ラノベ情報と一緒だな。とりあえず毎日MPがなくなるまで魔法を使って、MPを増やさないとな。多分0になるまで使った方がMPの伸びは早いだろうから寝る前にライトを連発すればいいか。)
「わかりました。がんばります。ちなみに初級魔法の詠唱はどうやって知るんですか?」
「初級魔法の本はここにもあるからそれに載ってるわよ。でもラッキー!さっきも言ったけどまだ使っちゃダメよ。」
「わかってます。シスターモネ。」
(よしよし、これで初級魔法はなんとかなりそうだ。本にどこまで魔法について書かれてるかわからないけど、全魔法適正があるんだ。全て使えるようになるだろう。後は成長補正極大がどれだけ影響してくれるかだな。)
シスターモネに魔法について教えてもらったライトは、その後、早速、初級魔法の本を読み込み込んだ。
(詠唱を覚えないといけないのは大変だな。でもまあこれで火、水、風、土の初級魔法は使えるようになったはずだ。早く魔力操作を極めて無詠唱で使えるようにならないとな。)
ライトはベットに入り、魔力操作の練習をして、最後に気絶するまでライトの魔法を使ったのだった。
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