擬人少女[アンドロイドガール]

――ロボットだって恋をする

なんてのは、古臭いSFの中だけの話。


「おはよう、綾瀬さん」


今日もクラスメイトが私に話しかけてくる。


「おはようございます、九条くん。今日も1日頑張りましょう!」

「はは、いつもその返事だね?」

「はい、そうなんです。ポジティブな気持ちで一日をスタートすることが大切だと思っているので、そのような返事をしています。」


私はそう返す。機械的かもしれないけど、それがいつものこと。九条くんだってそれを受け入れてくれてる。


「なるほどね。それで、今日の時間割ってなんだっけ?」

「今日の時間割ですね。まずは1限が数学、2限が英語、3限が国語、4限が体育、5限が社会、6限が化学です。楽しみな授業や苦手な授業があるかもしれませんが、一緒に頑張りましょう!」

「いいね。前より話せてる。」

「ありがとうございます。私も九条くんとお話しできることを楽しみにしています。何か話したいことがあったら、遠慮なく言ってくださいね。」


朝に他愛もない会話をして、お互い席につく。それが私たちの日常だ。


「ああ」


そんな日常に浸っていたが、九条くんが唐突に声を上げた。どうしたんのだろうか?


「九条くん、どうしたんですか?もし何か気になることや悩みごとがあれば、話してもらえると私も力になれるかもしれません」

「いや、何もないよ、今のは相槌。気にしすぎだよ?」


やってしまった。私の考えすぎだった。どんな反応されちゃうかな…とにかく早く話さないと!


「そうですか、わかりました。でも、もし何かあればいつでも話してくださいね。私は九条くんのことを応援しています。」

「? まあ、分かったよ。ありがとう」

「それでは、今日も授業頑張りましょう。何かあったらまた話しかけてくださいね。」


そう言って私たちは授業を受けるだけの退屈な日常に戻る――

そんな中、九条くんが唐突に話しかける。


――「ねえ、恋ってしたことある?」


急にそんなことを言われても私には答えられない。だって私は……そうだ!


「私はまだ恋愛経験はありませんが、周りの友人たちの話や映画や小説などから恋愛について学ぶことが多くあります。恋愛は、お互いの気持ちを大切にすることが大切で、相手を思いやる気持ちや優しさ、そしてコミュニケーション能力が必要だと思います。九条くん、恋愛について興味があるんですか?」

「今ちょっと、好きな人がいてね?それで…」


その言葉が私の胸に突き刺さる。だって私はあなたのことが…

急に記憶データが読み上がる。何度も何度も私はこの人に恋をして恋をして恋をして気付かれずにしまい込んでまた恋をして忘れられて恋シて恋しテ恋しte恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋恋コイコィ縺ゅ∪縺ュ縺薙°縺代″縺上°縺薙¢縺縺代上縺――――――――――――――――――――


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