第05話 同級生対談企画:04

【編集後記:売れる本は必読? 積読の氾濫】

『08月』獅子宮 獅童什造【男性】「シドウ ジュウゾウ」

『01月』磨羯宮 八木沼潤【男性】「ヤギヌマ ジュン」

「日本一の積読の話をする時にさあ」

「必ず挙がるのが又吉直樹さんの受賞作ですよね」

「爆発的に売れ過ぎて……」

「積読された冊数の方が多いと決め付けられた」


 職業作家と編集者の会話。失礼千万な内容だが真実はいかに?


「火花の話題になると何時も言っちゃうのが

小説内M-1グランプリ。又吉さんが架空の芸人を10組エントリーさせて

ネタっぽい会話を随時書いて行く。しんどいんだったら

FINALの3組だけでもいいから」

「ZEROから起こさなくても、中川家だったら言いそう

ナイツだったら言いそうってやって行くだけでも

相当話芸の腕あるよね」

「4分間笑わせっ放しがいかに大変かを思い知る作業だよ」

「ピースは元々コント師であることを加味すれば

コントの祭典にスライドしても何ら問題は無いけど……」


「ダウンタウンのフリートーク集の豆本揃えているけど

自分の間、自分の暗唱でも爆笑の瞬間がある」

「笑いのネタを文字で起こすことなんて、冷め切ったコンビニの肉まんに

何のケアも無くそのままかじるようなものって誰かが言ってたけど

ネタと言うタネを仕込んだ人が達人だったら

肉汁めいたものは出て来るんだよ」

「今、この会話を起こしたら、読者に共感は与えられるでしょうか?」

「無感動では無いんじゃない? 流れは核心に向かっていると思うよ」


又吉直樹さんがフィールドワークのコントを題材にネタ読み物を書き下ろしたら

ダウンタウンのフィールドワークであるフリートークのように

素人の暗唱でも爆笑の火種を巻き起こせるか?

と言う流れで合っているだろうか?


 ピンタレストであった「おにぎり」のネタ……

「今日は、おにぎりと言うよりも、おむすびの気分なんだけど

スタッフさんが作ってくれたライスボールと言う握り飯を

いっただっきまあす!」


 これ、結構好き。ソウルフード故に種々の言い換えが出来る点に

構成者の遊び心が触発される。

 握り飯を頬張ろうとしているお兄さんも、いかにも誠実そうで

可笑しみがあった(→小泉チルドレンの誰か)。


「本が売れない時代だねえ」

「本当ですね。本当って抽選で本が当たるみたいですね」

「無料で手に入るなら、益々売れないよ」

「本当ですね。玉鋼を引き延ばしたら、日本刀ですね」

「茶化すのはよしなって」

「本が茶褐色になると、古本屋でも売れませんね」


 カクヨムで読んだ飯テロ小説がおにぎりを題材にしていた。

ここは一念発起して、二人分の夜食でもこさえますか。

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