未定
@tky0710
旧校舎は立入禁止らしい。
「おい」
「旧校舎は立入禁止だが」
おっと。この学校にそんな真面目な事を言うやつがいたとは。
適当に誤魔化しておくか。
「ごめんなさい、この学校の事、まだよく知らなくて...」
「お前...」
そう呟いて彼女はこちらに近づいてくる。
何か問題でもあったか。
そういえばこいつ、見たことがあるぞ。
思い出せそうなんだが。
記憶を遡っている間にも彼女は距離を詰めてくる。
「ちょ... え? 何?」
どうすべきか。逃げるのも何か変な気はする。
「2年か。ならよく知らないなんてことはないと思うが」
顔が近い。やけに整った顔で、鋭い眼光、
といえばいいだろうか。思い出した。こいつは。
「あなた、副会長さんね。」
「ごめんなさい、久しぶりに学校に来たものだから...」
「そうか。詳しいことは聞かないが。」
こんなやつに構っていられるほど副会長も暇ではないだろう。早く開放してほしい。
「ありがとう。じゃあ、そろそろ行くわね。」
「おい」
「何かしら...?」
「聞いてなかったのか」
「旧校舎は、立入禁止だ。」
「...」
旧校舎は、立入禁止らしい。
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