第7話 ステータス確認

【ステータス】

名前 なし

種族 ブラッドバット

レベル 2/10

体力 G

魔力 G

攻撃力 G

防御力 G

素早さ G


スキル 

超音波:10

噛みつき:1

吸血:1

操血


 ステータスを見てまず気になったのは、新しいスキル【操血】が追加されていること。文字通りのスキルならば血を操ることができるっぽいけど……うん、使い道を考えてみたら普通に強そう。


 自分の血を消費しなきゃいけないならデメリットもかなり多いスキルだが、血を弾丸みたいにして発射できるなら遠距離攻撃ができるようになるということだ。

 遠距離攻撃ができるなら今まで以上にゴブリンを安全に倒すことができるようになるだろうし、結構いいな。後で試してみよう。


 それに、近接武器にしてうまく操ることができれば近距離戦闘での手数も増えるし、もし相手の血を操れちゃったりしたら体内から身体を壊すことだってできるだろう。

 まあ、さすがに相手の血を操るのは無理そうだけど、これも試してみる価値はある。後でゴブリンとか相手にやってみよう。


 次にステータスで気になったのが、スキル名の横に表記されている1とか10とかの数字。これも前まではなかったはずだ。


(これは……熟練度とかそういうものかな?)


 1番多く使っている【超音波】の数値が1番高く、一回ずつしか使ったことのない【噛みつき】と【吸血】の数値は低い。そして一回も使ったことのない新スキルにはそもそも数字が書いていない。

 使用頻度に応じて数字が大きくなるということは、やはり熟練度だと考えるのが妥当だろう。


 そう自分の中で納得したものの実際はどうなのかが知りたくて、スキルの横の数値を撫でる。タップすると詳細が表示されるという、ゲームのようなシステムを期待しての行動だった。


(ま、そんな都合がいいわけないか)


 ここはゲームの世界ではないのだから、詳細を見るには【鑑定】スキルなどが必要なのだろう。

 一向に変化が起きないスキル画面を眺めながらそう考えていると、突然画面が変化した。


【噛みつき】


種類 アクティブスキル

ランク G

熟練度 1

効果①噛みつき動作に必要な部位を強化する。


(え、マジで詳細見れんの!? ラッキーすぎ。てか時間差ひど)


 画面が変化するまでの時間差が酷かったせいで詳細は見れないのだと思っていたが、ラッキーなことに詳細は見れるようだ。


 詳細見えないのかよ。と思わせておいて実はスキルの詳細見えますよ。という下げてから上げて幸福感をもたらすという高等テクニック。

 俺を転生させた天使や鬼たちもそうだったが、多分世界の管理者たちは全員性格が悪い。アンラッキー7とかいうクソ要素をガチャに追加したやつはその中でも1番性格が悪いんだろうな。


 いつか会ったら絶対ぶん殴ってやりたいが、コウモリ生活もやっと軌道に乗ってきて楽しくなってきたところだ。ひとまずは寛大な心でスルーして、スキルの詳細でも見ていこう。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る