第30話
「終わった」
初任務が終わり俺は開いたポータルから出る。
すると疲れがドッと来て俺は倒れ込む。それもそのはず、朝に入ってから丁度次の日の朝日が昇り始めた頃だ。約1日程ポータルの中にいて、モンスターと戦っていた。
「おっと、大丈夫か?これから帰るぞ」
先輩が俺が倒れるのを止めてくれた。
そして続々とポータルから隊員が出て来る。
「おう、二人ともありがとな」
ボスの討伐に唯一手伝ってくれた人だ。
「お疲れ様!こっちも助かりました!こいつは疲れて、動きたくないらしいので、こんな感じです。」
情けないな俺は、ポータルの中での戦闘はあんなにも頼りになるのに実際はこんな人間だ。
「名前言ってなかったな、俺はグラド=ドライブだ。19歳。ランクは3000pt入ってまだ一年くらいで本部所属、これからもよろしくな!」
「俺はラン・ヴィルドムードって言います。12歳。ランクは3500ptこいつはフィル=フリートで、8歳。ランクは入ったばっかだからないです。二人ともDAクランに所属してます、」
いくら強くても、まずランクを決めるには入ってから一年いる必要があります。
「ランとフィルか、よろしくな二人とも」
「よろしくお願いします!」
「帰還用ポータルが発現します。帰還用ポータルが発現します。近くにいる人は離れてください。」
「バチバチバチヴォーン」
本部直通のポータルが発現された。
これは本部のエンジニアの人達がポータルが閉鎖されたのを確認して、座標を合わせる。
「終わったあ〜」
「生き残ったぞお」
何人かの人達が足早に入っていく、それを見て次々と順に入っていく。
「それじゃお先に、」
順番になったグラドが手を振って入っていく、それにランはニッコリしながら手を振り返す。
そして俺はまだランの肩に倒れかかっている。
「フィル俺たちも帰るよ」
と先輩が、俺を自分で歩かせようとする。
正直もう動きたくない。連れて行って欲しい。そんな素振りをしていると、聞きたくない二つの声が聞こえてきた。
「お前ら俺ら、いや俺の獲物アイテムを!」
「早く返して貰えないでしょうか、我々のものなので」
「ギクッ」
「え?俺たちは何も持ってないですよ?」
疑問になりながら、ポケットの中に手を突っ込んでないことを証明する。
「嘘つくなやあんなデカい奴にゴミみたいなアイテムしか落とさないことがあるか?」
そうなんじゃないですか?
と何怒っているのか先輩には理解出来なかった。
「ハッ!なんだよゴミクエストかよと言いながら俺たちより先にポータルで帰還した。」
「せ、先輩。これ」
俺は手に持ってた物を見せる。
「こ、これは、結晶クリスタルじゃないか!なんで持ってたんだ?」
先輩はこのアイテムのことを知っているのか?
「これは倒した時落ちてた中で1番綺麗だったもので、」
と偶然俺がこのアイテムを手に入れたことを言うと先輩は、
「これは凄いよ、売っても高く売れるし、武器に合成させると攻撃力が上がる皆んなが欲しがるアイテムだよ」
「そうなんですか、」
俺は偶然取ったものがこんなに凄い物だったとは、思いもしなかった。
「じゃあ俺たちも帰ろう。昨日と今日はお疲れ様!」
二人は帰る──────。
なんであの時二人の言葉で渡さなかったって?それはこの結晶が蒼く輝いていたからだった、
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