第22話

 「そうそう、今日から俺は本部からの指令で長期間、高難易度のクエストに行かないといけなくなる。だから、フィルのこと皆んな頼んだぞ、」


 と言って兄さんは消えていった。

するとダックスとランが俺に近寄ってきて話しかける。


「お前7歳だよな。この記事で名前を秘密にされてる小学生くらいの子供ってお前のことだよな、」


と俺にスマホを見せる。するとこの記事にはこう書かれていた。


「遂に、現れる!?全能の目アースアイの3人目の所持者!その正体は子供?」


 という旨のコラムが書かれており。本文記事では、測定不可能な程に魔力量が桁外れの数値であることや、ステータスの知力が満点の事だったり、俺の戦っている所も切り抜かれていた。


「それは、一応俺です」

 

 こんな真っ白になっている髪の毛に特徴的な目。もう俺は言い逃れることはできないと悟り、大人しくこの記事の子供は自分であることを白状した。

 


「す、凄いな君。ラインハートギルドのアタッカーに勝利するなんて、しかもこの写真を見るあたり圧倒的だな、(急接近して剣を突きつける状況のところの切り抜き)」


 恥ずかしい。

 この勝負は自分の強さを見せびらかしたいのじゃなく、兄さんを馬鹿にしたことを俺がキレたことで起きた試合だということに褒められるのは少し複雑だ


「今日はどうするか、」

兄さんがいなくなって、今日のスケジュールが誰も分からなくなって気まずい状況

 


「じゃあ帰っても大丈夫ですか?」


 気まずい雰囲気に耐えられず、俺は帰ろうとするも止められてしまう。

 そのまま俺はダックスに連れてかれて、建物の中に入り、自分たちの事務所に向かう。建物の中には本部よりは小さいがそこそこな人数の人達がパソコンで作業をしている。

 ここではエンジニアの人達が俺たち戦闘員の為に会社独自のシステムを導入する為日々開発に尽力しているそうだ

そして俺たちの事務所の部屋につく。

 ここには戦闘員各自の自室がありそこに各々が暮らす感じになるが、俺の部屋は家が職場と隣接に出るのでない。だから今日のところは中央の自室より少し大きい部屋に皆んなが入って行く。俺もその中に入る。


「じゃあカード見せてくれ」


 開口一番に俺のカードを見せろとダックスが言ってくる。

俺はビビりながらもそそっとカードを渡す。


 するとカードをパソコンで読み取る。恐らく俺のステータスを確認しようとしたのだろう。


 「証明書ライセンスカードを読み取ります。読み取り完了しました。」


 俺のステータスがモニターに映し出される。


─────────

フィル=フリート   


魔力   ERROR 属性 氷


筋力   64

機動力 71

技術 90

体力 50

防御力 55

知力 100


 恒常パッシブスキル

・全能の目アースアイnormal

 効果 技術、知力、魔力量の大幅向上。

    相手の攻撃を瞬時に察知することが可能。

    空間認識能力を獲得。

    属性耐性+1の補正値。

    物体攻撃耐性+1の補正値(物理攻撃は除く)


 特殊スペシャルスキル

なし

─────


 俺はこのスキルを見てもよく分からなかった。でも何か凄そうなのは感じる。


「どうですか、俺」

「間違いなく最強だよ。ここにいる中の誰よりも、もしかしたらお前の兄さんより強くなるかもな」


 ダックスは正直な感想を言う。

俺は兄さんよりも強くなると言う言葉に過剰に反応した。

その言葉は何よりも嬉しかった。


「やっぱりこの恒常スキルのアースアイはマジでブッ壊れスキルだな」


兄さんといい測定場にいた人達もだが、やはり俺の持つこの目がとんでもない力を持っているのだと言う事を改めて実感した。

「この属性耐性ってなんですか?」


「属性耐性はな例えばお前は氷の属性だろ他にも火属性や水、風などかなりの数の属性がある。属性の有利不利が勝敗を分けることもあるくらい重要なことだ。その属性攻撃を少し軽減できるって事」


 その後も俺のステータスとスキルを褒められ続けていると少しずつ俺もニヤニヤしてきた。今日初めて会う人達なのにもう俺はこの人たちを信頼しようとしている。前世の経験はなんだったのか、


 話しているとスマホからある通知がなる。内容は、


 「ラインハートギルド緊急会見」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る