よくある展開から生まれる謎展開
@yagihiro
このゲーム大丈夫かよ!?
俺の名前はマサル
社会人歴5年目
そこそこ貯金がある、ただの独身男性。
平凡で仕方がない、
そんな俺には、ここだけは譲れない!
…なんていう趣味がある─
─それは、『ゲーム』だ
子どもの頃からゲームが好きだった
特に好きなゲームジャンルは『RPG』
どれだけクソゲーだとしても、俺は
RPGゲームを愛している─
と言っても…俺は
RPG物の…そう、いわゆるクソゲーを
見つけた事がない…
ということで!TETUYAに行って
評価の低い、クソゲー…
─と思わしき物を買ってきた。
なんと!税込136円!
安すぎる…なんだこの値段。和菓子か?
それはいいとして…俺はステップをしながら
早歩きで購入したゲームを抱き抱え家に帰る
家の鍵を差し込み、ガチャガチャと音を立て
扉を開く、靴なんて揃えてる暇なんかない─
スーツを脱ぎ捨てた俺は、愛用ゲーム機のMS4を起動し、同時に先程買った
某クソゲーを開く。ふむ
グラフィックは3Dか、安物感が溢れだしているが、まぁいいだろう…許容範囲だ。
それはそれとして…このBGM!!
気分が高まる…!壮大なBGM!
頭の中の俺が裏で流れる
愉快なリズムと共にサンバを踊っている!
『キョウノシュヤクハサンバタイムオレ!』
─期待度が高まる…!
このゲーム、実は良い物…!?
レビューだと、ゲーム開始が
出来ないとかどうとか…
まぁいい!ゲームを始めよう…!!
おっ、読み込みもまぁまぁはや─
【エラーが発生しました タイトルに戻ります】
え?嘘だろ?俺の愛用MS4が
エラーを起こすなんて!!
─と、とりあえずオプションから
グラフィックとか、軽くなるような設定を
しよう…そ、そうすれば開けるはず。
【音量 グラフィック ゲームスタート】
─な、なんでここにゲームスタートが
あるんだ!!?
…押してみよう……
【ゲームスタート♪】
始まった!!!?オプションから入るとか
新しいな!!?おい!!?
最近できた物だし新感覚を出したかった
可能性が…うんそうだと思おう。
【初めまして、初めましてですよね?】
なんか聞き方がおかしい気が…まぁいいか
『はい・いいえ』
あ、選択肢…ここは、はい だな!
【そうですか!お名前を教えてください】
えーと、マサルで
【マサル…ですね!ではマサルさん!
口座番号を教えてください!】
…ん?課金とかしないんだけど…
いやいやなんで教えなきゃなの…?
え…15秒のカウントダウン…?
これ答えなきゃなの…?
【教えてくれないんですね!貧乏!
では、続いてゲームモードを選択
していただきます】
なんかサラッと悪口言われてなかったか今。
『ハード・ハード・ハード』
いやハードしかねぇじゃん。
ハードで…
【人生はいつだってハードモードですよ♪】
なんか闇深いな…?
【そろそろ話すの面倒くさいので
もう本編移りますね!】
おい!!
【ゲームの説明は受付がしてくれるので!】
【ではまた!会うことないでしょうけど!】
全体的にうぜぇ…。
っと、ムービーが始まったな
なんだ、ここら辺は全然いいじゃないか?
3分後
なるほど、とある村に一人の少年が産まれた…
5分後
強くなる為訓練を…ほぉほぉ
10分後
村が襲われた…
15分後
魔物に強い怒りを覚え冒険に…なるほど
20分後
勇者に恋人ぉ!!?
30分後
めくるめくる魔王を倒しに…
45分後
スキップっっっっ!!!
ムービーでこのゲームのストーリー全部
終わった気がする…
とりあえず、最後は勇者に恋人が出来て
赤ちゃんを産んだという事だが…
ん?この家はムービーの最後に映ってた…
ということは…!
よくある展開から生まれる謎展開 @yagihiro
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます