終わらない七月
福岡辰弥
終わらない七月
七月になると、思い出の場所を
彼女はもうここには来ないし、町のどこにもいない。
気付いたら大人になっていた僕と、自らの大人になった彼女を結ぶ線は、どこにもない。なのに僕は、彼女との思い出が残る場所を
彼女と出会ったおかげで、僕は大人になった今でも彼女を忘れられずに、小さな希望を抱いている。恋人だったわけでも、将来を語ったわけでもない。ただ、何の刺激もない人生の中に、彼女との
けれど反面、もし彼女に
叶わない初恋なら、取り返しがつかなくなる前に捨てたかった。
本当は、彼女は
君に狂わされた人生を、悪くないものと思い込むために。
終わらない七月 福岡辰弥 @oieueo
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