EXPRESS
北見リョウ
プロローグ
黒いGT-R
俺は世間で言う「エリート」だった。
超有名大を卒業し、外資系の金融企業に就職。
年収も2年で1000万を超え、評価も上々。
女も友人も親族も俺への称賛でひっきりなし。
周りから見れば、羨ましがられる存在だった。
でも、俺は虚しい日々を送っていた。
延々と変わらない、刺激のない日々。
寄ってくる人間も、俺の中なんか気にせず、俺の外ばかり見ている。
勉強に明け暮れた俺の学生時代に、青春何ぞなく、親や周りに言われるがまま生きてきた。
そんな人生なので当然趣味はない。
コミュニケーションも人並みに取れるが、それも仕事のみである。
そんな虚しい日々を送っていたある日、俺は首都高で一台の黒いGT-Rと出会った。
とてつもない威圧感とオーラを放つそのGT-Rは、一瞬で俺を虜にした。
普通のクルマとは全然違う動きに雰囲気、何もかもが特別で唯一無二だった。
そして湾岸線に合流してしばらくすると、GT-Rは閃光のように急加速して消えていった。
あのGT-Rに惚れてしまった俺は、クルマ好きの同僚にショップを紹介してもらい、気づけばクルマを注文していた。
あの日見たGT-Rにを追いかけるために。
この決断が、空虚な俺の人生を大きく変えることになるとは、この時はまだ知る由もなかったのだった・・・・。
EXPRESS 北見リョウ @KitamiRyosRE
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。EXPRESSの最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます