とある殺し屋の一面、そしてそれとかけ離れた素顔の、恐らくホンの一面。美味しそうな果実をスパッと切断してその断面をいきなり目の前に差し出される。これのどこがアンラッキーなのか。いか様にも解釈出来る成れの果て。熟れた文体で遍く想像の世界へ誘ってくれる、そんな手練の一篇。
AMIの物語は二種類あります。果たしてアンラッキー7とは何か。心理描写を描いていない分、想像させるのが巧みな小説です。この小説単体では全貌が分からない様に構成なされています。