続・どうする家康はどうすれば良かったのか?「偶然目にした10話に唖然とした私が考える10話で浮き彫りになった問題点・近年の大河ドラマとの比較を添えて」

祈Sui

大河ドラマは役者の登竜門であるべし/せめてスタートラインには立たせてあげて!

 私は同情している。それは勿論、どうする家康にキャスティングされてしまった全ての役者さんにだ。中でも主演の松本潤さんは気の毒になってくる。

 私は松本さんの演技が素晴らしいというつもりはないし、正直演技力についてはそこまでわかる人間ではない。だからネットでよく目にするように、その演技力は未熟なものかもしれない。

 だが、彼が批判の矢面に立たされる程だとは思わない。

 少なくともどうする家康というドラマの問題点がそこ一点だけにあるとは、私には思えないからである。

 前回の【どうする家康はどうすれば良かったのか?四話で脱落した私が考える「大河ドラマどうする家康」の問題点】の始め【脚本あっての演出と役者である】で書いたように、私には、どうする家康の脚本は酷く稚拙に思える。

 もしも、どうする家康の脚本が身震いするほど素晴らしい物であって、にも関わらず役者さんの演技でひどい出来に成っていたのなら、私もそう思うだろう。

 だが、そうではない。そうではないのだ。


 大河ドラマは一年かけて放送される長期撮影のドラマである。

 そこには、名のある役者さんと、これから羽ばたこうとしている役者さんが、キャスティングされる。実力のある役者さんは、そこで己の力を遺憾なく発揮し、若手の役者さんはその演技を見て学ぶ。

 その為には、何よりもまず優れた脚本が要る。

 優れた脚本による優れたキャラクター造形、その上に役者さんの演技が載るのである。

 土台が無ければ役者さんは立てない。どうする家康の脚本にそれはあるだろうか?

 私には無いように思える。


 役者さんの演技に正当な評価を下す為にも優れた脚本が必要なのである。

 どうか、せめて役者さんが演技をする最低限の土台。スタートラインには立たせてあげて欲しい。


 前置きは以上にして、次から驚愕した第10話「側室をどうする!」について書いていく

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