罪滅ぼせない
赤ひげ
序章 2032年2月
2032年2月23日(月)雨
外は小雨が降り続いている。
天気予報の通りだ。
マンションの1室で佇んでいた。
僕の前には一人の女性が倒れている。
元の顔の面影が一切見えないほど、顔を腫れ上がらせた女の子だ。
生まれて初めて抱いた殺意という感情は、自分の身に降りかかって初めて、理性で抑えきれるものではないと理解できた。
映画や物語でいくら登場人物に感情移入をしても得られるものではない。
今の僕は自信を持って言える。
僕は赤く染まった自分の手を拭うこともなく、女性の側に置いてあった
このままではロックが掛かっている。
僕の茹で上がった頭でも気が付いたことは運が良いと言えるだろう。
女性の閉じることのない瞳に
僕はもう一度女性の顔に視線を落とし、部屋を後にした。
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