7【KAC20236】
あーく
7
「聞いてくれよ
「どうした?
二人はパチスロ台のボタンを押しながら会話する。
「朝からついてねえんだよ。いつも通り7時に起きたと思ったらよ、7時7分だったんだよ」
「大した事ねえだろ7分くらい」
「それが災厄の始まりだったんじゃないかと今になって思うぜ。
「目玉焼きに七味かけるやつ初めて聞いたわ」
「口直しにバナナを食べて外に出たさ。ナナハンを走らせてたら、急に七十七歳くらいのじじいが飛び出してきやがった。
「年齢がやけに具体的だな」
「今週の星座占いは7位だったのによ」
「大していい順位でもないだろ」
すると、七種が異変に気付いた。
「おい! 俺の台見ろよ! 7が揃いそうだぜ!」
「すげえ! マジだ! 最初は7……その次も7……最後は――」
最後のスロットは惜しくも7を通過し、サクランボに切り替わった。
「だあー! 惜しい!」
「
「気にすんなよ。次があるさ」
七峰はおもむろにセブンスターに火をつけ、白い煙を吐いた。
「今日は俺の誕生日だってのにな」
「そういや今日は7月7日だったか、おめでとう」
「おめでとうじゃねえよ。さっきナナちゃんからメールが来たと思ったら『別れよう』だって。
「そいつは気の毒にな」
「別れることにしたよ。あいつ
「7:3でお前が悪いじゃねえか」
「これで振られるのも7回目だぜ。七福神にも見放されちまったようだ」
「そこは『神』でいいだろ。お前一人に7人もいらねえ」
すると、七種は再び異変に気付いた。
「おい! お前の台、7が2つ揃ってるぞ!」
「うお! マジだ! 今度こそいけるんじゃねえか!?」
「1個目は7……2個目も7……! 最後、3個目は――
7【KAC20236】 あーく @arcsin1203
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