7社目の“お祈りメール”〜七転び八起きで頑張ります

お祈りメールも7通目か…

　「……に、応募頂きまして、ありがとうございます、……誠に申し訳ありませんが…この度は…、ご多幸をお祈り致し、ま、す………。」

　はぁ〜〜〜。

　「また、駄目か…。」

　わたくし只今、鋭意就職活動中。

　そして、これで七連敗目となりました。

　誰だぁ～ぃ？今度こそラッキーセブンだから絶対採用通知が来るぞって浮かれてたのは。

　……あ　た　し　だ　よ　ッ！！

　「てゆーか〜、お父さんの四十九日法要の翌日が最終面接ってさ〜…。」

　おとうたんとけっこんしゅる！！と宣言してはや☓☓年……理想のイケオジはまだ現れませんが何か問題でも！？

　ええ、今も視界がぼやけちゃう程悲しみが止まりませんが？目は赤く腫れて、面接で微妙な気遣いされたけど？何か？問題でも？？

　「はぁ〜〜〜。」

　もうねー、面接の時のあの朗らかな雑談は何だったのかしら…。最後に頑張ってくださいって言われたのは、そういう意味だったのね……ハハハ…。

　〜♪♪♪♪〜♪

　ん…。テーブルに突っ伏してたら、お母さんから電話？珍し〜い。

　「…もしも〜し。何かあった〜？」

　「ななみ！！今何処？あんた無事？！」

　「えーアパートだけどー。お父さんがこの世にいない事が理解しがたいかな〜。」

　「相変わらずで安心したわ…。じゃあまだニュース見てない？ネットでもテレビでもいいからちょっと見て！」

　「えー何〜？」

　めんどくさ、と思いながらパソコンで検索〜……って、

　そこには、私が面接を受けた会社、まさに面接を受けた日に、会社横の路地裏が大きく陥没、乗用車が穴に飲み込まれている写真がデカデカと…。

　“▲○□ホールディングス横路地裏、陥没！地盤のゆるみ？水道管修復、手抜き工事か？”

　「うぉ？あ？え？」

　うわー…怪我人もでてるんだ…

　「あんた面接行った会社、ここよね？」

　「うん。でも帰りは、ちょっと遠回りしたの。どうしても歩道橋に行きたかったから。」

　「あぁ、あんたとお父さん、歩道橋歩くの大好きだったもんね…。父さんの歩道橋オタクがあんたにも受け継がれちゃったおかげで、今回は大丈夫だったのね。お父さんサマサマだわ！」

　「でもお父さんの四十九日で顔パンパン、声ガラガラ。面接落ちた。」

　「……しょうがない、切り替えて次行くしかないよ。頑張って。

　　そう言えばあんた、七海のくせに七が付く時はろくな事ないわねー、受験の時も色々あったわよねぇ。あっ、ぶつけられた時の車のナンバー、7777だったっけ？大当たりとか言われちゃって、笑うしかないわよねぇ…

　まぁ、あれよ。お父さんも言ってたじゃない、七転び八起きだ！ってね。」

　何かあってもなくても、たまには連絡しなさいね〜と残して、電話が切れた。

　「ふぃ〜。そうか、お父さんが助けてくれたと思えば、元気が出てきた！！」

　8社目、頑張って採用まで持ち込むぞっ！！