京偉山リク&ソラ

 私は男が嫌いだ。

 でもレズビアン、ってわけでもない。きっと私の体は男が好きなのだろう。でも私の心は男を拒絶する。

 私は小学生の頃、近所の知らない男の人にされた。一言でいたずら、とは云うものの、私はとても怖かった。世間ではそういう人を「可哀想な人」と呼んだりもする。人とは違う性癖を持って産まれた事は不幸だ、だとかなんとか。

 じゃあ後天的に男を愛せなくなった私はなんなのか。初恋、なんてものを知らずにそういう目に遭った私は、可哀想ではないのだろうか。以前、「少しずつ乗り越えて行こう」と言ってくれた人もいた。

 でも、駄目だった。

 吐き気がするのだ。

 男と話すと。男を見ると。

 ベッドまで我慢出来ていればもしかしたら、とも思うけど、私には無理だった。それが事実。

 でもきょうやまリクくんと、京偉山ソラくんは別。

 彼らはゲイだ。

 しかも双子の兄弟であるにも関わらず、お互いしか愛せない、という物凄く狭い嗜好だ。それは性だけに留まらず、友達、と呼べる人もお互いだけという不遇さ。

 彼らからしてみれば、私の不幸など、どうでも良くなってくる。男しか愛せないのに、男を好きになれない私など。

 私には女の子の友達が居るから。

 私は彼らがイチャイチャしてるのを観ると幸せになる。

 心が、暖かくなる。

 たまにリクくんがシュウトくんとイチャイチャして、それを見たソラくんがをする所とか、キュンとする。

 美人なお姉さん達にチヤホヤされて、まんざらでもない顔をするのは辞めて欲しいし、その女達には殺意が湧くけど、それでもこの二人は私の希望なのだ。

 未だ癒える事のない、社会の被害者ヅラしてのうのうと生きているだろう、あのロリコン野郎への憎悪もきっと、消してくれる。

 

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