日記
西野 セト
2021
2021/11/9 『紅葉』
最寄りの駅に続く並木路。紅葉が足元で薄暗く湿っている。見上げると、もうすでに梢が寂しそうに深い紺色の空で浮かんでいた。
早足に駅に向かうと、歩くのに合わせて足元で、鼻を啜るような音がなる。
坂道だったためか、私は紅葉に足を滑らせた。それが、散りゆく自身を見届けてもらおうと、紅葉が私の足を掴んだように感じられた。
背中で、嗚咽に似た無音の響きが感じられた。
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