別伝 周りが勝手にカップルにしたがるけど同臭しかしないから!

 いつもご愛読ありがとうございます、葉っぱでございます。

 ちょっとみちると妙が安定にいちゃついててマンネリ化してきたので、しばらく別伝として妙の高校時代の話をしたいと思います。


 タイトル「周りが勝手にカップルにしたがるけど同臭しかしないから!」です。みちる不足になったらどうぞコメントをくださいませ。途中で挟みます。笑



--------------------------------------------------------


「そういえば、妙ちゃんの友達って会ったことないね。みちる、会ってみたいな?」


 みちるのこの言葉から始まった。

 妙は唯一の親友、カオルをみちるに隠していたわけではなかった。だがしかし、会わせるのは少々躊躇いがあったのだ。


 恋心ではなく、親友として溺愛してくるあの女を嫁に会わせることを…。


「仕方ない。覚悟を決めるか。」


 ここに、パンダの赤ちゃん、妙の冒険が始まる。*大げさ。



 翌日。

 妙は勤めている出版社に出勤した。大きな出版社の子会社で、中企業と言ったところだ。妙は出版のスケジュールなどを管理してまとめている裏方だ。

 ここに運よく、いや、運悪くと言うべきか、妙の高校時代の親友は、申し合わせたわけでもなく、別の営業部署に勤務していたのだ。


「おはよ、カオル。ちょっといい?」

「え?わ、妙じゃん!どうしたの?妙から会いに来てくれるなんてっ!」

 妙を見るなり席から立ちあがり、妙に飛びつくカオル。

「抱き着かないでよ、、皆また騒ぐから…。」

「騒がせておけばいいじゃん!で、どうしたの?会いたくなっただけ?」

「ううん。今日、お昼一緒に食べない?話したいことあるから。」

「え!良いの!?うん、わかった!嬉しすぎてやばいからちょっとキスしていい?」

「だから、ダメだってば。あーもうっ!あちこちでスマホ抱えてこっち向けるってばっ!!」


 みんなが騒いでいるのは訳がある。


 このカオル。ブラジル人と日本人のハーフ。めたくたかわいい。まぁ、妙の可愛さとは別の可愛さなんだけど、、。そして、とってもボーイッシュなのだ。


 つまり、、このカップルをみんな、見たい。目の保養がパネェから。


「ああ・・・・・・。なんてこと。まさか、今日この光景が拝めるなんて。。」

「尊い・・・ずっと眺めていたい。。」

「誰か、、早くここをあの二人だけの世界にして・・・♡」


 全社員が泣いた。そのくらい美しい光景なのである。


 しかし、この二人は出会ってから今までずっと、一度もお互いに恋心を抱いたことがない。なぜなら、、同じ匂いしかしないからだ。


 続く。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る