二人で一人
氷花
第1話
帰りのショートホームルームも終わり俺は彼女に話しかける。
そらちゃん、この後用事とかある?
その問いかけに対し、彼女は首を横に振り、今日も一緒に家へ帰る。
やはり彼女は優しい。
帰りながら彼女は俺に言う。
今日も君の家に行ってもいい?
スマブラの気分なんだ。
その問いに俺は笑顔でうなずく。
そらちゃんとは小学生の時にアニメや漫画、ゲームの話で仲良くなり、クラスメイト達から付き合ってるだのなんだので冷やかされてるときに、本当に付き合い始めた。
そんな強くて優しい彼女が俺は大好きだ。
だが、人間関係というのは難しい。
どんな発言で人を怒らせるのかわからないし、どれだけ波風立てずにいようも嫉妬などのせいで自分の陰口が流れていたりする。
そのせいで自分が友達だと思っている奴も、相手からしたら友達だと思われていなかったりもする。
そんな偽物のような関係は悲しいしつらい。
だから俺は彼女に何度も聞いた俺たちの関係性を、本物の関係なのかと。
二人で一人 氷花 @2857
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