「おさな妻」朝吹様

「おさな妻」

著:朝吹様


https://kakuyomu.jp/works/16817139558919411336


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 歳の差婚姻譚っていいですよね。(性癖)

 「おさな妻」は、三十歳になる男領主のもとに、十二歳のマリーが嫁いでくる話。なんとか夫婦としてやっていこうとするものの、離縁してしまう二人。そして五年が経ったあと、再び二人は出会って……というストーリーです。


 描写的にちょっとラブコメチックで、初夜や夫婦生活についても書いていたので男性向けなのかな? と思って読み始めたのですが……。まさかの純愛! もう二人がお互いを想うあまり不器用すぎる! めっちゃ領主のこと好きやん、マリー……。領主もめちゃくちゃいい男やん……。


 前半を男領主の、後半をおさな妻の目線で書いているので、「あのとき妻はこう思っていたのか」とあとで答え合わせをしているような気分で読めます。

 マリーの初婚が十二歳のときだった、ということに対する引け目というか哀しさが後々述べられているのがとてもせつないです。でもそのあとのマリーの心情描写が秀逸なんですよ。


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 でももう大丈夫。ほらわたしはもう大きくなったから。男の人に愛されたらちゃんと女としてお応えできるようになったのだから。わたしの胸や腕や身体の奥は男を抱けるのだ。

 わたしを離さないで領主さま。

               (本文引用)

 ——


 マリーが本当に健気なことが伝わってきます。この描写が好きな人にはこの作品おすすめです。

 二人の行く末を、ぜひ本編を読んで見守ってあげてください。


 朝吹様、企画にご参加いただきありがとうございました。

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