今日も元気な推しでありますように

ヤッキムン

表情筋

中2の時は那覇に住んでいた。

港のすぐ近くの6F。見晴らしめっちゃ良い。

大きな船もよく見える。

家でひとりになったら、すぐ裸になって、えっちな格好をしてる。

思春期の始まり。


中3になる時に、大阪の中学に転校することになった。

大阪の祖父母の家に行くことになった。

両親は那覇で仕事を続けていたけど、転勤のある仕事なので、ボクの高校のことを考えて、ボクは大阪に住んで、そこから中3、そして大阪の高校に進学するようにって両親に決められた。

沖縄もめっちゃ好きだったから、そのまま沖縄に住んでいても自分としては良かったんだけど...中学に好きな女子もいたし。


大阪の祖父母の家に入った瞬間、何か霊の存在を感じた。

ボクの部屋は2Fなので、階段を登ったら、2Fにも霊のいるのを感じた。

ボクの部屋にダーッと入ってみた。

やっぱり、何かしら、霊のようなものの存在を感じた。


ボクは

「よろしくね~」

って、一応言ってみた。

「よろしくね~」

って、可愛い女の子の声で返ってきたような気した。


毎晩、寝てると、ボクを優しく抱きしめている何者かの存在を感じる。

ボクの顔にキスしているのも感じる。

ボクはちっちゃな頃から女の子みたいだったけど、大阪の家で、毎晩、優しく抱きしめられキスされているうちに、だんだんもっともっと女子みたいな柔らかくて曲線的な体になっていった。


部屋のタンスの上に、たぶんおばあちゃまの使っていたような鏡、置いてある。

朝起きて鏡を見たり、中学から帰ってきて鏡を見たりすると、めっちゃ笑顔に写っている。

だから自分でも、あまりの笑顔に

「うわっ!」

ってびっくりする。

でもびっくりした顔もまためっちゃ笑顔なのだ。


日曜日、推しのアイドルに会いに行った。

特典会でツーショットを撮った。

推しも表情筋の神様って言われてて表情豊かなんだけど、チェキのふたりもめっちゃ笑顔。

部屋の鏡の横に置いてある。








  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

今日も元気な推しでありますように ヤッキムン @yakkimn

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ