自由を切望して
白野
第1話 繰り返しの日々
やりたいことも夢もない。でも、大学を卒業したら生きるために働かないといけない。
こんな考えだからなのか、なかなか内定は貰えなかった。結局就職は出来たけれど、興味も無く業績も悪い会社で働くこと数年が経った。
毎日満員電車に揺られ、与えられた仕事をこなして帰宅する。心も体も疲れているから帰っても何も出来ない。夕食を作り、風呂に入って寝る。平日のルーティンなのだ。
休日は目覚ましをかけずに起きる。食事は面倒で、1食しか食べないことはよくあること。洗濯が終わったら、ただひたすらに興味もないテレビを見つめている。
そうしているうちに、休日はあっという間に過ぎていくのだった。
「あぁ、自由になりたい。」
漠然とした思いだけが、心に浮かぶ。
仕事を辞めれば自由になれるのだろうか。
それとも………。
でもそんな勇気は私にはない。あと4日で休日がやってくると、なんとか自分に言い聞かせた月曜日の夜。憂鬱な気持ちで眠りにつくのだった。
自由を切望して 白野 @sironoyuika
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