第17話 コアについて

 レデモが蛇の頭の中から何かを取り出し、こちらに見せてきた、そこにあった物は、紫色の丸い宝石だった


きれいだけど、なんか禍々しい・・ なんかラノベでよくある魔石みたいな・・ 


大きさはリンゴより一回り小さい位・・ なんだこれ?


「レデモ、これ何か知ってるか?」 「いや、分からない、スピレは?」 


「いや、俺も知らんな、魔石によく似ているが、魔石はすべて白だ」




 あ、魔石はあるんだね、でも俺今まで魔石とかあの紫色のとか出てなかったけど、何でか分かる?


『あれはコアと言います、魔石などは一定以上の強さが無いと体に内包できません』


なるほどね、つまり天使を除いて俺が戦った魔物の中で一番強かったってことか!






 因みにコアと魔石の違いって何?


『魔石は魔力を内包する石であり、コアはその魔物の姿形以外の全てを構成する核です』


違いが結構明白だったな、あとコアってなんかかっこいいよね!


『そんなことより、いい知らせがありますよ』 はい、何でしょう?


『エネルギーコアを食べれば相手のスキルを吸収できます』 まじすか! 『まじです』




 「レデモ」 「何だ?」 「それくれ」 「別にいいが・・ 何がしたいんだ?」


そうして、コアを貰う、そしてコアを一飲み 「「何やってんだ!?」」


レデモとスピレが驚いたような表情で叫ぶ、「急に安心して気が狂ったか!?」「とにかく吐き出せ!」


「待って待って待って待って! 別に気狂ってないから!」「これ食べたら強くなれるの!」


「そ、そうなのか? ならいいが・・」


『スキルが追加されました、追加分を表示します』


==============


『猛毒球』『石化光線』『硬化』


==============


 おお! 一気にスキルが増えたよ、やったね! あと、あいつ硬化とかも使えたんだ、


使えばよかったのに・・ 使えよ・・ 勿体ない・・


『極大火炎球を払う時に使っていたようですね』 あ、だからあんな簡単に弾けたのか!


良かった・・ 素であれじゃないのね・・ まあいらない隠し特性のせいで強くなってるがな!




 「どうした? 強くなれたのか?」 「ああ、3つスキルが増えた」 「俺も食えば増えるかな?」


「いや、無理だろ、俺は魔物だからだろ」 


「そうか・・」レデモが残念そうに言う、なんかションボリしてる・・


「いや、なぜお前が出来ると思うんだ?」スピレの華麗なツッコミ「いいからさっさと出発するぞ」


そうして、冒険が再開した。




 しばらくモンスターを倒しながら歩いた時、レベルが上がっていない事に気づいた、なんでだー!


『先程の蛇でレベルが大分上がってしまった為、


低級の魔物ではレベルが上がらなくなってしまったようです』 


まじかー、まあ強いのが偶に来てくれればいいか、元々神を探す為の冒険だし、すると




 「なあ、もう少し強い魔物がいる所に行かないか?トカゲさんも強くなっといた方がいいと思うしな」


と、レデモがナイスな提案をする


「そうだな、魔物がたくさんいるといっても、


あの蛇みたいに突然変異クラスでない限り弱い魔物しかいないからな」


「トカゲさんは?」「もちろん! 行きますとも!」 




 そうして他の場所に行くことになったのだが、どんな場所か聞き忘れていた


「その強い魔物のエリアってどんなとこなんだ?」 「ああ、そういえば言い忘れていたな、砂漠だ」


「砂漠・・だと?」「ああ、砂漠だ」


待ってくれ、確かトカゲって乾燥してるとこダメなんじゃなかったけ!? あんま詳しくないけど!


『魔物なら魔力があれば大抵生きれます、水の中で窒息などはしますが』


なるほど、ならオッケーだ!




 そして、霧の山から砂漠に出発しようとした時、


近くにあった木がガサガサと言う擬音を立てながら揺れる、そして何かが落ちてきた、俺の真上に・・


グボァッ! 「トカゲさん!?」 落ちて来たものは、赤い小鳥だった・・




 いい度胸だ! 食い殺してやる! 俺が手を振り上げた時、鳥が慌ててピーピー喚き始める、


なんだこいつ? 俺みたいに意思疎通できる魔物なのか? 


今までの魔物は出会うなり襲ってきたから分からん・・ 


レデモが鳥を刀で刺そうとする、小鳥は心なしか涙目になり、俺にしがみついてくる、友好的なのか?




 試しに文字で「言葉分かる?」とやってみた、


鳥はなんだか嬉しそうな顔をして、首肯、「こいつ言葉分かるみたい」


「まあ、トカゲさんみたいな変なのがいるんだし、他にいてもおかしくないか・・」


おい変なのってなんだ変なのって、まあ言葉分かるなら連れて行ってもいいか?


『そうですね、敵意も無いようですし、連れて行っても損は無いでしょう』




 そうして、小鳥を連れて、砂漠に行くことになったのだが・・ 問題発生・・


「すまん、食料無くなった」 「「何ィ!?」」

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