第15話 旅立ち
待ち合わせ場所というか、冒険の出発地点に到着すると、レデモとスピレが待っていた、
遅れてすまぬー、そう、俺は約束の時間を30分過ぎてる、理由は寝坊・・
寝坊と言っても、サポさんが頭の中で催眠の音を流して俺を眠らせたのだ、サポさんは気まぐれで困る・・
まじで超困ったわ! 催眠のせいで10分まともに動けなかったからね俺!
「遅かったな」レデモが呆れながら言う、呆れられた!?
謝っておかねば・・「すまぬ・・」「別にいいが・・」「さて、じゃあ出発するとするか」
おっとその前に! 「三日間どんな準備した?」
「俺は鎧を新調した位だ」「俺はクナイ、短刀、煙玉、毒煙玉、3日分の食料だ」
レデモ大雑把すぎだろ・・ だがスピレ、流石だ!密偵と言う職業なだけある!
準備が念入りだ! 食料とか考えてなかったわ! 『それは流石にヤバいのでは?』
「食料か・・ 盲点だったな・・」レデモが安堵の一言、良かった、仲間がいた。
「お前は馬鹿か、食料位誰でも思いつくだろう」 スピレから恐怖の一言・・
ぐっはあ! 俺に百の精神ダメージ! レデモも苦しんでいる様子だ!
「そうだよな、トカゲさん」 やめてくれスピレ! 悪意のない煽りをしないでくれ!
俺が苦しんでいる様子を見てスピレが言う「もしかしてトカゲさんm」「出発しようか!」
結界でスピレの口を押さえる、すまんなスピレ、こうするしかないんだ!
そして、あまり締まらないが、俺たちは冒険に出発した。
道中レデモがこけたり、横から出ている枝に当たったりしていたので、レデモは既に二か所を痛めた・・
レデモ、戦闘やら指揮やらでは頼りになるかもしれないけど・・ 間抜けすぎん?
いやこんな事言って悪いけど! 普段はスピレが頼りになるな・・
ずっと周りを警戒してるし、まあ俺は魔物を探して周りをギョロギョロ見てるがね!
「「・・・・」」 それのせいで二人に引かれてるがね!
そうして俺の中では俺と同じレベルのレデモ、しっかり者のスピレと言う肩書が生まれた・・
そして、ギョロギョロして五分位経つと、犬が現れた、
現れたといっても約10m先に現れた犬を俺が見つけただけだが・・
犬に向かって全力でダッシュ!
そして、犬がこちらに気づき、口を開き、噛む動作をする・・
そして、丁度俺は犬に突っ込んでいた、犬の歯が俺の体に食い込む、痛ってえ!
火球×2! 犬の体が燃える、報いを受けよ! はっはっは! 『レベルが6になりました』
流石にレベルが上がるのが遅くなってきたな・・
「トカゲさん? だんだんバーサーカーになって行ってないか?」
失礼な!
「あと、この森を抜けて少しすれば、魔物がたくさん居るエリアがあるから、
そんなに躍起になって魔物を探さなくても大丈夫だぞ?」
先に言ってよ! 必死になって探してた俺が馬鹿みたいじゃん!
「いや、なんか楽しそうだからつい・・」
「どこが楽しそうに見えたんだよ!?」
「まあまあ・・」
「それより、やけに鳥が多くないか?」
「そうか? レデモの感覚がおかしいだけじゃないか?」
「さっきから俺に対する当たり強くないか? いや、本当なんだよ、ほら北の方から鳥がいっぱい!」
「北と言えば、霧の山がある方面だが・・
まあ、確かに鳥が少し多い気はするが・・そんなに気にする事でもないんじゃないか?」
「まあそれもそうだが・・」
「霧の山って何?」 名前からしてスゴイ不吉そうだけど・・
「ああ、霧の山と言うのはさっき話した、魔物がたくさん居るエリアだ」
ああ~! あれ? すごーく嫌な予感がするのは俺だけ?
魔物がいっぱいいる山の方面から鳥がいっぱい飛んでくる、このワードだけでとっても不吉ですね!
絶対トラブル発生してるよ! 最悪だ! なんて日だ! などと思っている間に、スピレが言う。
「もうすぐ森を抜けるぞ」 おお! やっとモンスターが!
◇◇◇
しばらく歩いたところから霧が立ち込めだした、どうやらここからが霧の山らしい・・
すると、早速モンスターが現れた、ゴリラタイプだ!
するとゴリラの体が二つに割れた、恐ろしく速い短刀、俺でなきゃ見逃しちゃうね!
何があったかと言うと、スピレが短刀でゴリラを二つに割ったのだ!
これ食べてもレベルアップできるんじゃね?
そう思った矢先にスピレが魔物の死体を全てコマ切りにしてしまい、
食べれる状態ではなくなった……
なんてことだ、チクショウ!
だが、そこら中から魔物がわらわら出てくる、さて、やるか!
レデモとスピレも同時に動き出す、レデモは日本刀を取り出し、魔物共を一刀両断
スピレは魔物共の背後に回り込み、短刀やらクナイやらで切りつける、
因みに俺は火球をただ連発しまくってステータスでゴリ押しただけ、俺が一番脳筋だ!
ひと通り魔物を倒した時、黒い影が現れた、目がたくさんあるキングコブラみたいなやつだ、
それにしてもでかーい! 20mはあるんじゃねーの?
そして、大蛇がこちらに咆哮、と同時にレデモとスピレも動く、
大蛇の背後に回り込む、そして二人が同時に刀を振り下ろす、
だが二人の刀は折れ、大蛇の尻尾によって叩き落される、だがレデモとスピレも刀でガードし、
地面に足をこすりつけながら後退する、
そしてキングコブラは俺に毒を吐きかける、と同時に俺も火球を吐く、
二つがぶつかり、その場で水蒸気爆発が起こり、
サポさんが張った結界が割れる音と共に、目の前が真っ黒になった。
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