(二)-11

 ジョージとシッコは顔を見合わせたが、すぐに頷き合って「頼む!」と同時に返事した。

 「OK、じゃあついてきてくれ」とシュンの声が聞こえると、並行して惰性航行していたエドモントン号が加速した。

「そうそう、これから通常航路を外れる。APオートパイロットは切ってくれ」

「チェックポイントって通常航路上にあるわけじゃないのか」

「それじゃあ競争にならないじゃないか。エミリア嬢のご要望は優秀なパイロットだ。APオートパイロット任せなら、誰でもできるだろ。自分で宇宙船を操縦できる、そういうパイロットかどうかを試すために、わざと通常航路から外れたところにチェックポイントを設置したんだってさ」


(続く)

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