第24話 わかったような面をするな

 正法眼蔵随聞記二の三

 「人師にんし先達の気色けしきすまじきなり」。

 人の師であるとか先輩面をしてはいけない。

 今の世の中、偉そうにつべこべ言う人間で溢れてますなあ。

 人間が薄っぺらで、自分が自分がという「自分」という妄想に憑りつかれている人間がごろごろしている。

 世の中で何か起こるとしたり顔であーだこーだ言葉を吐き散らかしている。その言葉がさらに世の中を混沌、無秩序にしていく。

 ネットとか報道機関とかの情報だけで何かわかったような気になれるという、実におっちょこちょいで、実に恐ろしいことをしている。そして本人は得意満面。

 いやだねえ。よくもまあ、偉そうにわかったような面ができるもんだ。妄想に憑りつかれてるから仕方ないか。やれやれ。

 「人師にんし先達の気色けしきすまじきなり」ですよ。

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