第22話 他人が基準

 正法眼蔵随聞記二の二その一

 「世人せにんに多く、我れは元来もとより人にしと言はれ思はれんと思ふなり。それが即ちよくも成り得ぬなり」。

 世の中の人間の多くは、自分はもとから人から良いと言われたり思われたいと思うものである。それだから良いものに成り得ないのである。

 他人の評価、評判を行動の基準にしている限り、安心・安定することはできない。自分の外側、他人が基準である限り、不安定でふらふらし続けなければならない。自分の外側に基準を作ってはいけない。

 基準は自分の中になければいけない。そしてその基準は坐禅すれば自分の内側に成立するのだ。

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