侍爺とくノ一ババア

@gjira

プロローグ

「紗英さんや」

「はいはい?」

「最近話題のVRMMOが発売されるようじゃないか」

「あら、もうそんな時期ですか」

「だから二人分ソフトを買おうかと思っての」

「あなたならいつでも作れたんじゃないの?」

「いやぁ、儂が作ると儂とばあさん、あとあの子しかクリアできない難易度になりそうでな」

「確かに、私達基準でゲームを作ったらものすごいことになりそうですもんねぇ」

「ああ、ところであの子の分も買ったほうがいいじゃろうか」

「さぁ、あの子が普通のVRゲームをプレイできるとは思わないんだけどねぇ」

「おばあちゃん!おじいちゃん!帰ったよー」

「おお、ちょうどお前について話しておったんじゃ」

「なんで?」

「いやぁ、おじいさんがあなたの分のゲームを買おうか悩んでて」

「うーん、どうだろう。おじいちゃん、VRってどうやって動かすの?」

「ああ、人の脳に発生する電気信号を読み取ってそれを反映するんだよ」

「ならプログフラムの1部を少し弄ったらプレイできない?」

「ああそうか、その手があったか!」

「おじいちゃんうるさい、もう年なんだから高血圧で倒れちゃうよ?」

「そんなで倒れるようじゃ侍になれないわ!ハッハッハ」

「そっ」

 儂は六川ろくがわ卓造たくぞう、今年で確か...87だったかな?

そして儂の妻が六川紗英さえ、儂と同い年でいつ見てもかわいい妻じゃ。

最後に、一番若いリアル永遠の20歳、60の頃に作った娘の人工知能、六川らん、しっかり人の姿にしてあるぞ。

「それじゃ3つソフトを購入しときますよあなた」

「頼む、儂はこの子のプログラムを少しいじってVRゲームもプレイできるようにしておく」

「間違えて変なところいじらなでよ?」

「大丈夫、かれこれ5年間ほどプログラムはやっておる、失敗なんてするわけがない!」

「そう言っておきながら前に犬の言語しか喋れなくしたことあったよね?」

「猿も木から落ちると言うやつじゃ、儂は悪くない!」

「「ふふっ」」

「笑うんじゃない!」

「はいはい、とりあえずコンピューター室行くよ」

「どこをどういじったら対応できるようになるかの、思考プログラムの延長?いやもっと別のアプローチも...‥(ブツブツ)」

「あら」

「一旦待つしかないかー」

「あなた、早く移動しますよ!」

「ああ、すまんすまん」


〜〜3日後〜〜


ピンポーン

「はいはい」

「宅配便でーす、ハンコください」

「ここでいいですかね?」

「おねがいします」ポンッ

「ありがとうございますー、これからもご贔屓に!」

「わかりました」

「届いたか」

「そうですね、もうプログラムは終わったんですか?」

「ああ、バッチリだ」

「それじゃ、プレイしますか」

「そうしよう」

「届いたのー?」

「届いたからソファでゴロゴロするのをやめなさい」

「えー」

「クナイ投げますよ(チャキッ)」

「誠に申し訳ございませんでした今すぐ向かいます」

「わかればよろしい」

「さぁ開封じゃ、カッターナイフもってこい!」

「アイアイキャプテン!」

「そうきくとパイナップルに住んでいるって言いたくなるのぉ」

「黄色いズボンが四角のやつですか」

「ああ」

「馬鹿なこと言ってないで開封するよ」

「おお、なんというか、その、普通じゃな」

「逆に何を想像していたんですか」

「大方にじいろに光ってるとかそのあたりでしょ」

「なぜバレたし」

「当たってるんですかそれで」

「まぁ勘で当てれるよね」

「とりあえず各自部屋に戻ってログインしましょう」

「そういえば相談なんだけど私は何を使えばいいんだろうか」

「知らん」

「なんでもいいですよ」

「んな適当な」

「だって刀持って暴れられたらいいし」

「私だっていつものようにプレイできたらいいですし」

「現実で私だけが専門的なものを持ってない!」

「もう遠距離攻撃でいいんじゃない?」

「だってふたりとも遠距離攻撃を当然のごとく弾くじゃん」

「もう儂しーらね、先ログインしとるわ」

「ロボットアーム起動!逃すか!」

「その程度が当たるわけ無かろうが(カンッ)」

「チッ」

「機械人間とかないんですかね」

「確かあったはず」

「それじゃそれでいいじゃない」

「確かに」

「なんでそんなぴったりな種族を忘れるんじゃろうかねぇ(ニタァ)」

「制圧用テーザーガン発射!」

「あっぶね、身内にそんなもの打つな!」

「搭載したのはあんただろうが!」

「まぁまぁ、一回落ち着きましょ?(爆薬仕込みクナイスッ)」

「儂が悪かったからその物騒なものをしまっておくれ、家が壊れる」

「よろしい、それでは各自部屋に戻ってログインすること」

「「了解!」」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る