バカな恋〜OL編〜

最上司叉

第1話

私は入社して12年のOLだ。


仕事はそれなりにできる。


結婚も恋愛もとっくに諦めた。


昔はオシャレに気を使っていたが今は着たい服を着て自由気ままに生きている。


何故結婚と恋愛を諦めたのかは元彼の話になる。


元彼は女にだらしなくしょっちゅう浮気を繰り返していた。


浮気がバレて喧嘩になり元に戻るというのがいつものパターンだったが最後が違った。

浮気相手が妊娠したのだ。

元彼は浮気相手と結婚。

私はそれから1人で生きていくと決めたのだ。


近く私の勤める会社で人事異動があるらしい。


私には関係無いと思っていた。


あのときまでは。


そして数日後


私はいつものように出勤した。


そこで男に話しかけられた。


「企画部はここですか?」


「そうですね」


私は会話しながら思った。

この男が新しく異動してきた人だと。


私は課長のところに案内した。


「良く来てくれた」


「お役に立てるか分かりませんが」


課長と男が話している。

私は自分の席に戻ろうとしたときだ課長が言った。


「君のチームに入れてやってくれ」


と私は少し怪訝そうに


「分かりました」


と答え自分の席に男を連れて戻った。


チームメンバーに男を紹介した。


「未熟ですが頑張ります」


「よろしくね」


皆は歓迎ムードだ。


私が今企画しているのは新商品のイベント企画だ。


その企画も大詰めだった。


資料をまとめ後はプレゼンを残すだけだった。


プレゼンには私のチームのライバルチームも参加する。


負けるわけにはいかないのだ。


今日は明日のプレゼンに備えて早く帰ることになった。


皆がここまで頑張ってきたのだ。

大丈夫と自分に言い聞かせた。


そしてプレゼン当日。


私は偉い人たちの前で考えた企画を発表した。

手応えはあったはずだった。


結果ライバルチームに僅かに負けたのだ。


私は悔しかった。


今日は飲みたい気分だ。


チームメンバーを誘い飲みに行くことにした。


チームメンバーと飲んでいるときに誰かが言った。


「次頑張りましょう」


「そうだね」


私もそうだと思ったが気持ちがついていかない。


もういい時間になるのでお開きにしようとなった。


私は会計を済ませ店をでると新しくチームに入った男が待っていた。


「泣いてもいいんですよ?」


私は笑いながら

「泣かないよ」

と言おうとしたとき涙がこぼれ落ちた。

「私頑張ったよね?」

男は私を優しく抱きしめ


「頑張らなくてもいいんですよ」


と言った。


私は驚いていた。

今までそんなことを言った人はいなかったからだ。

私はその1言で恋に落ちてしまった。

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