第169話 本日のガチャ2

『レアガチャ』

本日最後の『レアガチャ』を引く。

おおっ! 今日はガチャ運がいいのかクロワッサンに続いて大当たりだ。


召喚石


これでまた妖精さんか飯綱を喚ぶことができる。

今度は戦闘に備えて無闇に喚びだすのは控えよう。

向日葵には黙っておこう。

召喚石が当たったのを知ったら、絶対またすぐ喚ぶように騒ぐに違いない。

今日はこれで終わりじゃない。

それじゃあいくぞ。気合いを入れ直して最後の一回を引く。


『ユニークレアガチャ』


賢者のローブ


こ、これは! なんか良さそうなのが出た。

早速、スマホをタップして賢者のローブを出してみる。

現れたのは純白のローブ。

触った感じは普通。

重さは、結構軽め。

サイズは、俺には少し小さい気がするので女性向けだろうか。

見た目は綺麗なただのローブだけど『ユニークレアガチャ』で出た名前付きのローブだ。

ただのローブなはずはない。

きっと魔法のローブだ。愚者の衣同様になにかしらの効果があるに違いない。

ちょっと小さめだけど試しに羽織ってみる。

特に変な感じもないけど、目に見える変化もない。

念の為スマホでステータスを確認してみる。


LV11

HP61

ATK50

VIT44(×0.7)

INT3.1(×0.7)

AGI65


なんだ。このステータス。VITとINTが×0.7ってまさかのマイナス補正。

ちょっと待て。INT ×0.7って限りなく2じゃないか。

これはヤバい。

まさかの呪いのアイテム!?

ここまでとんでもないのが出たのは初めてだぞ。

それより、呪いで脱げなくなったりしてないだろうな。

慌てて賢者のローブを脱ぐと問題なく脱げた。

ひとまず安心だ。

呪いのアイテム……。いや、だけど賢者のローブって表示だし名前に呪いの要素はないんだよな。

それにこの表示の感じは愚者の衣と似てる。

まさか……。

俺はまさかを確かめる為に向日葵にも賢者のローブを着てみてもらう。


「え〜これ大丈夫? 魔法使いっぽいけど」

「ああ、俺が着てみたけど特に問題はなかったから試しにきてみてくれ」

「別に、いいけど」


向日葵、特に問題はなかったというのは嘘だ。

 実は大いに問題があった。

ただ、身体に悪影響とかがあるわけじゃないから大丈夫だ。

向日葵が着ると、少し大きい感じもするけどなかなか似合ってる。


「向日葵、ステータスを確認してみてくれるか?」

「え〜っと、あ、これ結構すごいかも」

「どうだ?」

「え〜っとVITが×1.2でINTが×1.1になってるよ」

「そうか」


この瞬間、まさかが確信へと変わった。

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