第22話 巨悪犯罪組織
偽薬詐欺団の襲撃? 強大な犯罪組織が闇から浮かんできました。
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調べて行くうちに、疑問が幾つか出てきた。
彼らが律儀に帳簿を付けている事、ガネットが儲けた金額の半分を上納している貴族が居る様なのです。それは偽薬詐欺団も同じでした。
さらに偽薬詐欺団以外にも上納する犯罪集団がいるようなのです。これは巨大な犯罪組織がこのウルーシュに存在している事を表しています。
昼は広場で公開の治療を行い、夜は神域で犯罪者組織のリストや関係図などの作成を行う日々です。
そんな日々を過ごしていた、5月末の31日、公開治療から帰る途中を襲われました。襲撃される事は事前に分かっていましたが、何時来るのか分かっていませんでした。
襲撃に備えて
ラーファはそんなものを身に着けて動く事など出来ません、1歩歩くだけでこけるか壁にぶつかるかだと自信を持って言えます。
だから襲われた時は
襲撃者は2人で、1人がラーファの顔に何か薬を投げつける役、もう1人がラーファを後ろから路地に引きずり込む役です。
ラーファがその路地の前を通りかかった時、危機察知が真っ赤になった。
「・・・・ッ」
目の前にいきなり男の手が現れ、手に握っている何かをラーファの顔に投げつけた。目の前が白い何かで真っ白になった。
「キャーッ」思わず悲鳴を上げてしまった、顔に投げ付けられたのだから仕方が無いと思う。
後ろからいきなり腰を捕まえられて、路地に引きずり込まれた。次の瞬間、後ろからラーファを捕まえていた男の力が抜け、「ドサッ」と音がして崩れ落ちた。
ラーファは男の手が離れたので、反撃しようとしたが、
「ゴハッ、ちくしょう! やりやgぁ」、「グハッ、な何が?・・・」
男らの反応が無反応に成り、危機察知が消えた。注意深く水と風の魔術で
前後に、倒れて死んでいる男らを見ます。服装はそこらを歩いていそうなどこにでもいる男らです。
襲撃は前から話だけは聞いていたけど、まさか
ラーファが来るのを待ち構え、前後に挟むように隠れ路地の前を通りかかる瞬間現れ、襲って来た。
ラーファを路地に引き摺り込んだ後ろの男は、使い魔の”混乱”で立って居られなくなり、倒れた。ラーファに恐らく麻薬や香辛料が入った白い粉を顔へ掛けた男は、油断したか後ろの男の異常を悟ったかして、ラーファの前から逃げなかった。
至近距離からラーファの
使い魔から今の一部始終を見ている荷馬車の男かいる事を知らせてきた。荷馬車の男が組織の者だとすれば見張りか、さらったラーファを乗せる役が居ても不思議ではありません。
極力そちらを見ない様にして、現場を立ち去ります。使い魔には見張りの臭いを覚え、しばらく誰か近寄って来る者が居ないか見張る様に指示した。
犯罪組織の調査は緒に就いたばかり、大きな組織であることは分かりましたが、まだまだ知らない部分が多そうです。今回の件は更に上の組織が動いた可能性があります。見張りの男から何か分かるかもしれませんね。
その日は、更に襲われる事無く北町流東堀町の下屋敷に帰れました。襲って来た男らはそのまま放置です、使い魔に誰かが近寄れば、匂を覚える様に見張りをさせています。
使い魔の繋がりで現場の状況はリアルタイムで把握できています。ラーファが立ち去った後直ぐにラーファを監視している男らが見に来ました。彼らは状況をざっと見ただけで直ぐに立ち去りました。
その後通行人に見つかり大騒ぎになりましたが、使い魔が気にする荷馬車の男は近寄ってきませんでした。町役人が出張って来たの迄確認して、既に現場を離れている荷馬車の男を追跡させた。使い魔は臭いのスペシャリストです、男らの臭いを覚えて後からでも追跡できます。
この時の荷馬車の男を追った事から、組織に誘拐や暗殺を請け負う部門が在る事が分かりました。
第2城塞の中に住む貴族の家に拠点の施設があり、組織的に才能がある者をスカウトして訓練迄行っていた。王都内にも幾つかの活動拠点があり、主に誘拐を請け負っているようです。
この部門は徹底的に洗い出し、潰したい。
そして第2城壁内の貴族の家を調べて行くうちに、貴族の中に広く深く麻薬が広がっている事が分ってきました。
この件の後、薬師ギルド議員の3人はラーファを恐れて手出しする事を止めてしまった。どうやらビビっただけでなく、上の組織から手出しするなと警告が在った様なのです。
ガネットが二人に「上からの命令だ!」と言っているのを使い魔を介して聞きました。
今、警告してきた組織の上部を調べていますが、第1城壁内にいるため調査が捗りません。
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次回、敵の牙城に迫ります。
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