㉛ N氏のお話…N氏とは…

私が愛してやまないN氏。初めて映画館で上演された映画を見たのは2003年公開映画「青の炎」だった。この作品を見るために友達に初めて「一緒に映画に行かない?」と声をかけ、私の映画人生が再び始まった。そのくらい遠い話になってしまった。すでに20年。瑞々しい若者の正義を扱った家族思いの切なく苦しい作品だった。

初ドラマ1998年「天城越え」から言えば、もう俳優歴は25年になる。その間、忙しい中、ありがたいことに彼は俳優で居続けていてくれる。嵐の曲はラップなるものが存在して当時からカラオケで歌うのは憚られ、なかなかエントリーできずに「春風スニーカー」までお預けを食らう。2006年発売の「きっと大丈夫」のカップリング曲。当時、ニベアのCM曲としてTVを通して聞かれた方もいるのではないか。この曲で初めてカラオケで歌うことが出来てとても嬉しかった。

正しく嵐は遠い。想像もつかない別の世界に住む人々。

しかし、初めからN氏ありきで、嵐を認識した口なので、歌よりもドラマ、歌手よりも俳優。と言う順位。それは今でも全く揺るがない。

彼はアイドルと言うよりも気難しく優しい表現者。頭の中にあるアイデアを形にするのがこの上なく好きな、知性や理性を恐ろしい数備えた愚者。神様が間違えてこの世に落としてしまった造形の神。

その作品を見たければ、枚挙に暇はない。手元にないものを言えば初めての連続ドラマは1998年TBSの「あきまへんで!」1999年のテレビ朝日「危ない放課後」2000年のフジテレビ「涙を拭いて」に始まり、これらは多分VHSしか存在しない。今更見たくても手の届かない貴重な作品。本気で探して観賞した記憶がある。

その後も数々のドラマが並ぶ。

人におすすめしたい作品なら数々あれど、その中から、不思議ちゃんが詰まったN氏がお望みなら2015年フジテレビ「オリエント急行殺人事件」前編後編2作品、復讐とコミカルを滑らかに絶妙に繋ぐ2008年TBSドラマ「流星の絆」全10話、男前な江戸っ子が粋な2016年フジテレビSPドラマ「坊ちゃん」、2015年TBS・SPドラマ落語家を演じた「赤めだか」。この頃の作品は脂が乗ってより深い味わいがある。

「細やかな演技力に魅せられるTBS三部作、2006年「少しは恩返しができたかな」、2007年「マラソン」、2009年「DOOR TO DOOR〜僕は脳性麻痺のトップセールスマン〜」。ニノの方向をつけてしまった作品群かな社会派家族群像劇とでも言うか…

双子のお父さん役がとてもキュートな2009年「天国で君に会えたら」、どれも映画として上映しても見応えのある作品ばかり。まだまだ言い足りない。ほんとに沢山ある。すべてのDVDが我が家の本棚に輝かしく並んでいる。

残念ながら売れっ子アイドルの看板も抱えていた彼にとってコンサートも毎年必ず開催さるビッグイベント、バラエティ出演も多数と演技ものの数に限りがあるのが返す返すも残念。

 だが、今、活動休止となり、年齢的にも俳優として絶好機を迎えたくさんの映画、ドラマに出る可能性が増えている。

これからのさらなる活躍を熱望している。

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