備忘録

@wakumo

① 珈琲文化

静岡には朝のコーヒー文化が無いらしい。

訪れたばかりの頃、土曜日の朝。いつものごとくゆっくりコーヒが飲みたくて喫茶店を探した。

行けども行けども喫茶店らしき物が見当たらない。

「喫茶店がないなんて変だよね。」

普通に疑問に思う。我々愛知県民は喫茶店が見当たらない生活をした事がないからだ。

早朝からトースト、タマゴ、サラダ、おにぎり、果てはお味噌汁、茶碗蒸し。組み合わせは店によって様々だけど、そこまでしなくてもいいのに、と驚くほど豊かな朝を県民に提供してくれる、名古屋のモーニングコーヒー文化の中で生きて来た。

今の今迄、その恩恵を、何の疑問を感じる事なく、当たり前に享受して休日を過ごして来た。

モーニングって何処にもあるものなんじゃ無いんだね?


休みの朝になると、喫茶店の選定から始まる。

誰でもいくつか気に入りの喫茶店があり、車に乗ってベルトを締めながら今日は何処にしようかと思い巡らす。

「今日の気分はあそこだな。」

まず朝の一杯を頂きながら、雑誌をめくり、この週末はどこへ行こうかと計画を立てる。よっぽどのお出かけでない限り、行く先はこの喫茶店の情報で行き当たりばったりに決められる。

そう言う習慣で生きて来た名古屋人は、静岡に行ってもそれをしようと喫茶店を探し回ってしまったわけだ。

でも、何処にもそんな店は無く、気が利かない街だな〜とガッカリする。

習慣は人によって地域によって違うものだと気がつく。

静岡にはモーニングコーヒーと言う文化が無いらしい…

探せど探せど何処にもそんな文化は無いらしい…

そうやってしばらくもがき、結局諦めて、家でおとなしくコーヒーを飲んで過ごした。

私の定番は家ではインスタントコーヒー、外ではドリップコーヒー。ヘビーなコーヒー飲みなのでその度にドリップコーヒーを入れるのは億劫で、簡単なインスタントで済ます。喫茶店での至福の一杯は土日限定の贅沢品なのだ。


その後、風の噂に聞いてピーターパンと言う店を探し当てた。

県内に四店舗を持つパン屋さん。静岡のピーターパンは店内でパンを購入するとレジで紙コップをもらえる特権が与えられる。その紙コップで入り口に付近にある自動ドリップのコーヒーを淹れて外の席でパンと共に頂く。

要するに無料のコーヒーを何杯でもいただけるシステム。

これはリーズナブルで簡単で時間のかからない良いシステム。出会えて良かった〜

それ以来、休みになるとピーターパンに行く。

遺跡店は外のテラスでゆっくり出来る。城北公園の向かいにあるピーターパンあおいの杜は、二階にイートインスペースがある。

美味しいパンとコーヒーをいただきながら土日の至福の時間を満喫する。

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