ずぶ濡れショゴスは拾われたい

@karakosauna

第1話 奉仕種族

バイト帰り、俺は傘を忘れてずぶ濡れで家へ向かっていた。

一人暮らし、フリーター、コンビニ飯…相変わらずダラダラと暮らしている。


 「はぁ、家出る時は晴れって言ってたろ…」言っても仕方の無い愚痴を自分の影に零して。


そうして帰路をとぼとぼ歩いていると俺は自分と同じくずぶ濡れの少女と目が合った。


「テケリ・リ」


外国の言葉だろうか、聞き馴染みのない言語だがどこか他人には思えず言ってしまった。


「どうした?行くとこないなら家来るか?風邪引くぞ」


少女は軽く頷いた。

その時から俺はこの「ずぶ濡れ」の神話生物と生活することが決まった。

もちろんこの時は知る由もない。


第1話「奉仕種族」

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