あんたが知らない私の本音
松崎ひなた
第1話 勉強できるあいつの本音
『また100点!?やば』
「あはは笑 英語?いいよ、今度教えてあげるね〜」
は?まじだる。こっちは自力で勉強してやっとでた成果の満点なんだが?ノー勉で10分休みに初めて単語帳開いたあんたの平均点以下とは話が違うんだわ。まずは起きて授業受けるとこから始めろよ。
『やっぱ馬鹿な私とは違うわ笑』
「まあ私天才なんで?笑」
まあそうだろうね、そもそもあんた勉強してないもんな。そりゃあ馬鹿だわ。そんなあんたと毎日コツコツ積み重ねてきてる私が同等なわけなくね?てか茶化して天才とか言ってるけどまじで努力してるから。私だってもともと頭いいわけじゃないし、なんもしてないわけがない。
『真面目だね〜。』
「そんなことないよ笑」
うん、まじでそんなことない。確かにあんたら以上に勉強はしてるけど、まじめってわけではないのよ。プリだって撮るし、カラオケも行くし、ルール守んないことだってあるし。真面目って言われるとなんかお堅くてお育ちのよい、眼鏡でお下げのお嬢様が連想されてなんかやだ。勉強と性格は関係なくね?あと、ちょっとばかにしてるように聞こえるのは私だけ?
『脳みそ交換してー』
「いや、むり笑」
むりに決まってんだろばーか。ノリとか医療のレベルとか以前に、あんたの悪口と推しとモテ方以外になんにも入ってない脳みそなんていらねえよ。あんたに私の努力の結晶であるめっちゃ詰まった脳みそなんてもったいなさすぎる。まず私ぐらいに努力してみろよ。
『どうやって勉強してるの?』
「えー、あんまやってないからなんとも言えない笑」
うそ、結構頑張った。自分で頑張ろうとしてるあんたはちょっと好感度高い。でも教えない。だって真似すんじゃん。そしたら点良くなっちゃうじゃん。こっちは色々やり方変えて今のやり方やってんの。成果出た途端結果だけかっさらわれるのは私の努力がもったいない。
まあ、あいつらとは元の良さも努力の量も桁違いなわけ。一緒にすんな。
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