処刑人探偵
飛瀬川吉三郎
第一刑ゴミ掃除①
「なるほど、強姦ですか、それは大変でしたね」
両目の目つきは鋭く、笑みという概念を知らない鉄面皮があった。学生服は彼がまだ成人年齢に達していない中学生か高校生を思わせるぐらいに若く見えていた。
目の前の女性は、そんな彼に対して、少し心を開いたようだ。
「信じてくれるのですか?」
それに紅島駆の態度は明瞭だ。
「世間だとフェミニストが槍玉に上がっていますがそれとこれとは話が違うと思います、女性が強姦された、それだけで人権問題なのは事実です、そういう鬼のような人間が助けてくれ、許してくれなんて本来ならば言ってはいけませんよ」
と、独り言のようにつらつらと持論を述べていく。
「まぁ………警察でも動きづらい内容です、何せ相手はチャイニーズマフィアの御曹司、裏では大物議員の専属の殺し屋をやっているような危険なグループです」
それに紅島駆は答えを一つ言った。
「
紅島駆は前首相に思うところがいっぱいあるようだったが、彼女は無視した。
「はぁ?政治が良くなったら強姦が無くなるのかよ?子育て支援してくれるのかよ?孕ませしたら、お金はいらないんじゃないんだぞ?まぁ、私は堕児したけどさ、他の女性は命を尊重するだろうけど、本気で愛した男と結婚して性的同意をして孕まされるのは幸せ、今の自分には気持ち悪い所業だわ、男には絶対理解不能の領域ね」
と、愚痴をたらたらと述べていった。
「…………メンズリブとウーマンリブの区別ぐらいつけて欲しいですがね、まぁ、そうですね、今は、
彼女はそれにこんな反応を見せた。
「あぁ、私、高校生起業家だから、その程度のお金は出せるけど、全員いけるの?」
それに紅島駆は即答した。
「はい、相手が強いか弱いかに関わらず、悪ならば、即座に殺せがモットーです、えーと、こういうのは匿名でもいいのですが、領収書とかいりますか?」
余計な一言まで付け加えた、彼女は苦笑いで返事をする。
「領収書はいりません」
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