所感 【KAC20235】

マスクの下は

想定より長きに渡るマスク生活は、人々の表情筋をも、衰えさせた。

咀嚼力も軟弱化、

表現力も衰退化、

表出される表情が限定的で、

本来の力を発揮していない状況が続いたために、

認知力すら衰えた。

乳幼児においては、発達の機会が奪われた。

然るべき時期に備える力が、十分に身に付けられなかった子ども達は、

今後、どのような成長を遂げるのだろう。

人を恐れ、

近づけず、

深い関係を築けないまま。

言外の意味を汲み取れず、

この国の在り方は、どうなるのだろう？

押し殺した感情は、

マスクの下に隠せば良かった。

マスクの下で、見えてこなかった。

推察する力は、

マスクに阻まれて、育ってこなかった。

関わりを遠ざけられて、

交わってこなかった他人と、

他者と多数と

この後、どうやって過ごすのだろう？

以前のようには、戻らない。戻せない。

子どもにとっては、長過ぎた年数。

過去を知らない子ども達に、

昔のことは分からない。

昔の慣習など、このまま棄（す）ててしまって、

新たな未来が、待ち受けていれば、いいけれど。

昔を押し付ける、年寄りどもが

のさばって、

若者の　夢を　未来を

これ以上　奪っていきませんように。

新しい時代が、始まっていく…