筋トレをしに行ったらジムに腹筋バキバキの幼馴染が居た件について

アキノリ@pokkey11.1

何が起こっている.....?

ムキムキの幼馴染

(上)筋肉とは.....

努力とは.....筋肉である。

そんな名言を考えながら俺は不良に絡まれて財布を奪われた悔しさから強くなりたいとジムに通う事にした。

近所のジムである。

そこで鍛えて不良を一喝したいと考えた。


「こんにちは」


俺はジムの下駄箱に靴を入れてから。

そのままジムの中に入る。

するとジムの男性トレーナーさんが寄って来る。

あ。ご予約の方ですね。長湯さん。いらっしゃいませ、と。


「はい。今日から宜しくお願いします」


「トレーニングを今日から頑張っていきましょうね」


「はい」


そんな感じで会話をしながら俺は辺りを見渡す。

そこには色々なトレーニングマシンが置かれている。

俺はそのトレーニングマシンを見てからトレーナーさんを見る。

取り敢えず本日入会なさったので.....先ずはゆっくりやっていきましょうね、と男性トレーナーさんはゴリゴリで歯を輝かせる。

まばゆい感じだ。


「.....はい!強くなりたいです!」


「良い意気ですね。.....それでは先ずは.....」


その様な感じで俺の美ボディの計画が始まる。

そして俺は愕然する事になる。

何故かって?

それは後で分かるが.....。



「長湯さん。少しだけ休憩を」


「.....へい.....」


あまりにキツイもんで。

俺はヘロヘロになりながら椅子に腰掛ける。

そして絞りカスの様な感じで燃え尽きたボクサーの様に居ると。

え!?、と声がした。

それから顔を上げると。


「うぇ!?」


「な、何でアンタがここに居るの!!!!?」


長い髪の毛を結んで驚愕する女性。

山口静佳(やまぐちしずか)。

目の前の.....女子の名前だが.....俺の幼馴染だ。

何だコイツ!?この場所で何しているんだ!!!!?


「お、お前こそ何でこんな.....」


「私は.....よ、用事があったから!」


「そんな馬鹿な!?」


そして俺は気が付く。

幼馴染の腹が割れて腹筋がある事に。

スポブラとパンツの間、相当に割れていた。

ヒェ.....!?

すると静佳は気が付いた様にそれをバッと隠す。


「み、見るな!?」


「.....な、何が起こっている.....?」


「わ、私はちょっと気分転換にって思ったの!こんなにお、お腹が割れるって思わなかったの!!!!!」


「.....」


筋肉が付きまくっていた。

俺のかつての幼馴染はそこには居ない。

物凄い恐怖を感じる。

何をしに来たんだよ.....ジムに。


「.....と、藤次郎は何をしに来たの!」


「俺は.....その。不良に絡まれて財布奪われて悔しかったから鍛えようって思って」


「あ、ああ.....そういう.....事」


私はそんな目に二度と遭わせない、から、と小さく声が聞こえた気がした。

俺は?を浮かべて、何か言ったか?、と聞いてみる。

すると、な、何でもないし!!!!!、と否定される。

そしてもの凄い勢いでグシャッと容器を潰してスポドレを飲む。

顔が可愛いのにめっちゃ怖いんだけど。


「まあそっか.....でも同じジムに通えて幸せだよ」


「.....は、はい!?意味分からないんだけど!」


「いや。要は楽しくなってきたって事だ」


「.....!.....そ.....そう」


赤くなりながら俯く静佳。

何だコイツ.....以前より感情の起伏が激しくないか?

俺は考えながら静佳を見る。


そして腹を見た。

割れている.....な、やっぱり。

すると静佳はハッとしてまた胸を隠す様な感じで腹を隠す。


「見るなって言ってんでしょうが!!!!?」


「ぐあ!ちょ!コラコラ!締め上げるな!凄いパワーだ!」


何ちゅうパワーだ!窒息してしまう!

俺は慌てながらそのまま降ろしてもらう。

すると静佳は、ねえ。.....もう来なくて良いよ。この場所に。.....じ、持病もあるよね?喘息の、とモジモジしながら切り出してくる。

俺はその言葉に首を振る。


「.....そういう訳にはいかない。何かこのままでは腹立つしな」


「.....わ、私が.....」


「.....?」


「.....私が.....」


「.....私が?」


守って.....あげるし、と聞こえた気がしたが。

それが本当なのか声が小さすぎて聞こえない。

何を言っているんだ。

思いながら静佳をジッと見る。

すると静佳は、ジッと見るな!?、と首を絞めて.....ぐあ!


「絞めるな!めっちゃ苦しい!」


「あ、ご、ごめんなさい.....」


「何だよお前!?マジに何かおかしいぞ!?」


「.....おかしく無いもん」


アスリートみたいな体型しているのにこんなにツンツンな部分。

赤くなる俺と静佳。

可愛いんだけどな.....。

だけど俺はこの娘に告白する程の強さはない。

それを思い知った。


「.....静佳」


「.....何よ」


「.....いつかお前を守る事が出来たらってか強くなったら.....」


「.....な、何.....?」


「.....いや。やっぱり良いや。ごめん。浅はかだ」


俺は静佳に背を向ける。

それから筋トレに戻った。

そんな態度を取った後。

静佳はかなり頬を膨らませて不機嫌そうな感じだったが。

何故だろうか......?

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