第31話 『大乱闘スマッシュシスターズ』
文化祭も終わり、ふゆ姉の部屋で任◯堂の大人気キャラクターたちが大乱闘するゲームをしている。
「メテオやめてくんない?」
ふゆ姉のキャラクターに僕のキャラクターはド派手なエフェクトで画面外に落とされる。
「はい、私の勝ち〜」
ふゆ姉はガッツポーズをする。
「あきは彼女出来た?」
「出来たよ」
「そっかー」
そうふゆ姉は満足している様子。
「それで相手は?外人?」
「ううん、日本人だよ」
僕の彼女は人間として良い人とはあまり言えないけど……。
「え?」
「ん?」
ふゆ姉は困惑している様子だ。
「あれ?金髪の子とは彼女にならなかったの?」
「あ、それなんだけど。てかさ、なんで僕の写真を外人の人に送ったの?」
「待って待って!なんで?あれ、おかしいよ!てか、誰と付き合ってるの?」
ゲームのコントローラーを地面に落として僕の肩を掴まれて揺らされる。ゲームどころではない。
なんか、ふゆ姉が仕込んでるな。
「ふゆ姉……金髪の子を説明して」
「あっくん、誰が彼女か言いなさい!」
そこにドアが開き、
「あーくん、私も聞かせてもらうわ」
はる姉が現れる。めんどくさいことになった。はる姉に話すと先輩に嫌がらせとかしそう……。
「じゃあ、スマシスで決めよう? あっくんが負けたら洗いざらい話してね?」
そう言ってゲーム画面を見せてふゆ姉が悪い顔をする。はる姉も同意している様子だ。
「ハンデ頂戴!二人は僕を狙うでしょ?」
「まあ……」
「狙わないわよー」
バレバレな嘘を付くはる姉。
「ぶっ飛びやすさを他の二人は上げてね?」
二人は同意してゲームを始める。
結果は……僕の勝ちだった。最初にはる姉に必死の『仲間になって』と協力をお願いして止まって戸惑っているはる姉にふゆ姉の攻撃が当たり飛ばされる。
「あ、ごめん」
ふゆ姉が謝るがぶっ飛び率が高いのでそのまま飛ばされる。残機ストックがなくなる。
「良いわよ……私も攻撃を当てれば言いだけだから」
それに怒ったはる姉はふゆ姉にリアルで攻撃をし始める。脇腹をこちょくる。
「あははははは。あっくんの彼女の情報知りたくないの?」
「あ、そっか」
途中からふゆ姉の説得で正気に戻るが、もう遅かった。
ふゆ姉だが現実の妨害があるおかげで画面外にキャラクターを葬ることができた。
ゲームには勝利したが、はる姉にとてつもなく教えてと何回もせがまれて彼女のことを教える。
僕はゲームに勝利したが話した。彼女とは打算的で利害的な関係、元々の原因はふゆ姉にあることを。
それを聞いたふゆ姉は納得しているがはる姉は少しキレていた。
「あーくんをそんな宝石屋装飾品みたいなみたいな使い方しやがって‥‥‥」
「僕も最低な理由で付き合ってるからお互い様だよ」
色々文句を言うはる姉をなだめる。そして、ふゆ姉からは彼女のことの説明を受ける。
「ネットで仲良くなったオーストラリア人の子だよ。良い子だからあーくんに良いなって思って。だから写真を送ったの」
金髪の子から聞いたふゆ姉と仲良くなった原因の逆ネカマの話は無かった。
逆ネカマを話せないくらいのことならやらないでよふゆ姉……。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます