タイトルとあおり文からはコメディみたいに思えますが実は切ないお話しでした。先の展開が読めなくて続きが気になって仕方ない、そんな作品です。奏音君には幸せになってもらいたいです(願望)。
このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(444文字)
極度の近視と乱視のせいで、メガネがないと10センチ先もボケボケにしか見えない男子、奏音。そんな彼の命綱ともいえるメガネが壊れてしまった日、エナと名乗る女の子が彼の前に現れた。金曜日の放課後、彼がメガネを外したときだけ起こる逢瀬。同じ教室で学ぶ彼女の姿を見たい、誰なのか知りたい、けれど、知ってしまったらこのストーリーは終わってしまう。それは、彼女の方もまた同じ。お互いに踏み出せないじれじれ感が癖になる。不完全燃焼が面白い。